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37.0℃は低体温?犬猫の低体温症の原因や症状、温め方を解説【災害時にも役立つ】

37.0℃は低体温?犬猫の低体温症の原因や症状、温め方を解説【災害時にも役立つ】

「愛犬の体が冷たい気がする…」

「子猫を拾ったのですが、体が冷たいです…」

「すごい震えているけど大丈夫かな…?」

など、愛犬や愛猫が低体温になってしまうことは時々あります。

トラまりも
トラまりも
子犬・子猫や高齢の子、病気で弱っている子などは、一気に体温が下がってしまうから注意が必要だよ。

■本記事の内容

  • 犬と猫の低体温症の原因とは?
  • どういった症状が出るの?
  • 効果的な温め方

なんとなくペットの体温が冷たいな…というときには、是非読んでみてください。

トラまりも
トラまりも
この記事を書いている私(トラまりも)は、東京で動物病院を運営しております!獣医療には20年ほど携わっています。

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犬や猫が低体温症になる原因は?

犬や猫が低体温症になる原因は?

当たり前かもしれないですが、「寒い環境におかれている」ことが、犬や猫の体温が下がってしまうときの原因として最も多いです。

トラまりも
トラまりも
単純に外気温が冷たいと、体は冷えちゃうもんね…

他にも、

  • 子犬や子猫・高齢の子(体温調節がうまくないため)
  • 病気がある(DIC;播種性血管内凝固、甲状腺機能低下症など)
  • ケガをしている(出血など)

といった理由で低体温になってしまいます。

トラまりも
トラまりも
麻酔をかけているときも低体温になりやすいんだ。麻酔によって、体温調節機構がうまく働くなってしまうからなんだ。

また、体が濡れた状態でいても、体温を簡単に奪われてしまいます。

生まれたての子や外飼いの子、シャンプー後などは注意が必要です。

これから暖かく(暑く)なってくると、熱中症になりやすくなりますが、その際の「冷やしすぎ」で低体温となってしまうこともあります。

37.0℃はすでに低体温

犬や猫の場合、37.0℃はすでに低体温です。

犬や猫の平熱は、38.3~39.0℃程度です。

体温によって重症度が大きく3つに分類されています。▼

分類 体温
軽度低体温症 32~37.5℃
中等度低体温症 28~32℃
重度低体温症 28℃未満

軽度・中等度の場合には、保温と迅速な処置で救命できることも多いですが、重度低体温症の場合は、亡くなってしまう可能性が高いです。

「触った感じが何となく冷たいかも…」というだけでは判断することができない場合も多く、日頃からの体温測定が重要です。▼

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ペットの低体温症の症状

ペットの低体温症の症状

低体温のときの症状は「震えている」が多いと思います。

ただし、この震えの症状は、あまりにも体温が下がってしまった場合(31℃未満)にはみられなくなります。

他にも、

  • 元気や食欲がない
  • からだが冷たい
  • 呼吸が速い、浅い
  • ぐったりしている
  • 真っ白
  • 不整脈や徐脈
  • 低血圧
  • 嘔吐
  • けいれん

などと様々あります。

トラまりも
トラまりも
いつもと違う…震えているし体温も低い…というときは、低体温の可能性もあるよ。

「低体温症」は、重度のときは亡くなってしまうこともある怖い病気なので、早く発見して治療を受ける必要があります。

震えているときは他の原因のこともあります。ご参照ください。▼

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どうやって温めたらいい?【効果的に温める方法】

ペットの低体温症~温め方

まずは、温かい環境に動物を移動させます。

保温マットやホットカーペットなどの上に置いてあげ、毛布・タオルなどで全身を覆います。

保温マットがなければ、段ボールなどの狭い空間に入れて、毛布をかけてあげます。

部屋全体を暖房などで温めてもいいです。

カイロや湯たんぽなどを股にはさんだり、背中に当ててあげて、さらに保温を強化します。

トラまりも
トラまりも
低温やけどしちゃうから、定期的に触ったり、体温を測って様子を見てあげてね。

からだが濡れている場合には、同時にドライヤーなどでしっかり乾かしてあげましょう。

動物は体温が下がり始める(具合が悪い)と、冷たいところに行きたがるようになります。

そのままにしておくと命に関わることになるので、温かいところに連れていき、必要に応じて動物病院で処置を受けましょう。

この処置は、災害時など緊急の処置としても役立ちます。

温めても状態に改善がなければ、動物病院に伺うようにしましょう。

愛犬・愛猫が低体温症の場合にはすぐに動物病院へ!

愛犬・愛猫が低体温症の場合にはすぐに動物病院へ!

動物病院に行くまでに、いかに温めてあげるかが、その後の回復に関わってきます。

トラまりも
トラまりも
自宅で温めてあげても改善がない場合には、すぐに動物病院に連絡してね。

動物が低体温になっているときに動物病院で行う処置も、基本的には「温める」ということです。

温かい点滴をしたり、胃や直腸を温かいお湯で洗浄したりもします。

体が小さい子や子犬・子猫の場合には、お風呂に入れることもあります。

【まとめ】犬猫の低体温症の原因や症状、温め方を解説

犬や猫が低体温になってしまった時の対処法は、当たり前ですが「温める」ことです。

体温が下がりすぎると、亡くなってしまうこともあります。

特に子犬や子猫、高齢の子を飼っている飼い主様は、寒い日などには、可能な限り温かい環境を用意して、低体温症にならないようこころがけてあげてくださいね。

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