「犬のお腹がキュルキュルいっています!」
「犬が祈りの姿勢をしています…」
「お腹がキュルキュル言っているときは膵炎ですか?」
など、「犬のお腹がキュルキュル言うのだけど大丈夫?」というのはよくあるご相談の一つです。
- ご飯はどうすれば?
- 膵炎なの?
- マッサージしたほうがいいの?
- ビオフェルミンはあげていい?
など「犬のお腹キュルキュル問題」について悩まれている方に、
何が起きているのか?どうすればよいのか?
などを、獣医師トラまりもが分かりやすく簡単に解説いたします。
目次
犬のお腹がキュルキュルいうのは腸が運動しているから
お腹がキュルキュルいっているのは、腸が運動しているからです。
結果から言うと、犬のお腹がキュルキュル言うこと自体は全く異常なことではありません。
でも、あまりにも大きな音でなったり、いつもはキュルキュルいわないのに鳴っていると、びっくりしてしまいますよね。
では、どんな時にキュルキュルいっているとよくないのかを見ていきましょう。
おなかが痛くてキュルキュルいう時もある
キュルキュルいう以外にも、以下のような症状がみられた場合は注意が必要です。
- 嘔吐
- 下痢
- ごはんをあまり食べない
- ハアハアする
- 落ち着きがない
- 口周りがよだれで濡れている
- 舌をぺろぺろしている
などが合わせて見られる場合は、おなかが痛い場合もあります。
異物を食べてキュルキュル言う?
インターネットで検索すると「犬のお腹キュルキュル=異物を食べた」というのがよく出てきます。
これはなんとも言えません。
基本的に異物が原因の時は、
- 嘔吐や下痢
- 食欲不振
などの症状が出ることが多く、「キュルキュル=異物を食べた」と考えるのはちょっと違います。
異物を食べた時の症状はコチラを参考にどうぞ▼
犬のお腹がキュルキュルいっていたら、どうすればよいの?
元気で、「キュルキュルいう」以外はいつもと変わらなければ、様子をみてあげてください。
上記のような、おなかが痛いときの症状があってキュルキュルいう場合は、
ひとまず安静にして、休まさせてあげたり、絶食にして様子をみるようにしましょう。
「絶食の時、お水はあげていいの?」というのもよく聞かれます。
お水は飲めるようにしておいていいでしょう。
気持ち悪いときは、お水をすごく飲みたがります。
またお水を飲んで、ばーって吐こうとする子もいます。
※水を飲まない場合は、無理に飲ませなくていいでしょう。
ビオフェルミンってあげていい?
いいと思います。
ビオフェルミンは犬でもよく使う整腸剤で、主成分は乳酸菌です。
比較的安全性も高く副作用もないので、ちょっと腸の様子がおかしいときにあげてもいいと思われます。
ただし、効かない可能性やビオフェルミンのみで治らない病気の可能性もあるので、効果がなければ動物病院に伺うようにしてくださいね。
参考:大正製薬ホールディングス
犬のお腹がキュルキュルいうと膵炎なの?
「お腹がキュルキュルいう=膵炎」
「おしりをあげた祈りの姿勢=膵炎」
みたいに思われている方は意外と多いです。
結果から言うと、別にそういうわけではありません!!
もし膵炎だった場合、
- 何度も何度も吐く
- 食欲廃絶
- ぐったりして元気がない
などの症状が合わせて見られることが多いです。
要はもっと重い症状がみられる事が多く、
「キュルキュル=膵炎」は安易な考え方です。
お腹がキュルキュル鳴っていたら、マッサージしたほうがいい?
「手当て」という言葉があります。
手を当ててあげるだけで、よくなることは昔からあるということですよね。
手当ての効果は医学的に証明されている!という記事はコチラ▼
ただ、犬のお腹のマッサージは「強さ」や「腸の位置」などを理解していないと、逆効果になることもあります。
なので、体を触って声をかけてあげる程度がいいでしょう。
犬のお腹がキュルキュルいってたら、どうすればよいの?
「食欲がない」「吐いている」など、具体的な症状はありますか?
具体的な症状がない場合は、一時的なものであり、様子をみると治ることが多いです。
「食欲がない」「吐いている」などの具体的な症状がある場合は、絶食にして様子を見てあげましょう。
何度も何度も吐いたり、ぐったりしている場合は動物病院に連絡しましょう!