「愛犬がキシリトール入りの歯みがき粉を少量なめました…」
「子供用のキシリトールのブクブクを犬が飲んじゃった!」
「犬がキシリトールガムを1粒食べたけど、大丈夫?」
など、犬がキシリトールを食べたけど大丈夫?というお問い合わせはよくあります。
先日、以下のツイートをしました。▼
犬にキシリトール(ガム、ハミガキ粉)は中毒💀
個体差もありますが、体重1kgあたり0.1g食べると中毒になるといわれ、5kg以下の子ならガムを1粒食べるだけで危険⚠️
フラフラしたり低血糖や肝障害になります。
食べた場合には病院で吐かせましょう。
猫は中毒を示さないと言われてますが念のため注意😾— トラまりも@まりも動物病院 (@toramarimo_blog) May 2, 2021
犬にキシリトール(ガム、ハミガキ粉)は中毒。
個体差もありますが、体重1kgあたり0.1g食べると中毒になるといわれ、5kg以下の子ならガムを1粒食べるだけで危険。
フラフラしたり低血糖や肝障害になります。
食べた場合には病院で吐かせましょう。
猫は中毒を示さないと言われてますが念のため注意。
■本記事の内容
- 犬はキシリトールをどれくらいの量を食べるとだめなの?
- どんな中毒症状が出るの?
- どういった対応をすればいいの?
愛犬がキシリトールガムや歯みがき粉を食べてしまった…という場合には、読んでみてください。
一刻も早くどうすればいいか知りたい方は、【まとめ】へジャンプ!
目次
犬はなぜキシリトールを食べたらダメなのか
キシリトールは、甘いのに低カロリーだし、口の健康にとてもよい!ということで、人では積極的に摂取したりしますよね。
ただし、犬にとっては超危険!
犬がキシリトールを食べると中毒症状を起こしてしまいます。
その理由は、犬においてはキシリトールの代謝システムが人とは異なり、インスリンという血糖値を下げるホルモンの分泌を異常に亢進させてしまうからです。
犬のキシリトール中毒の症状~吐く、ふらつきなど低血糖症状
犬がキシリトールを食べると、異常に血糖値が下がってしまい、低血糖に関連する症状が出ます。
低血糖の症状とは、
- 吐いたり
- 下痢したり
- ふらふらしたり
- 痙攣したり
- ぐったり…
などがあり、無治療だとそのまま亡くなってしまうこともあります。
また、肝臓が障害を受けるので、出血しやすくなったり、肝臓の数値が上がってしまうこともあります。
キシリトールを食べてから30~60分程度で症状が出る
犬のキシリトール中毒の症状は、おおよそ食べてから30~60分以内と早い時期に認められることが多いです。
まれに、12時間以上経過してから出ることもあるので、食べてしまった日はよく様子をみてあげましょう。
中毒量は、体重1kgあたり0.1g程度
一般的には、犬がキシリトールを0.1g/kg以上食べると低血糖になる可能性があると言われています。
また、0.5g/kg以上食べてしまった場合、肝障害や歩行困難、嘔吐など、より重度の症状が出ることがあります。
ガムや歯みがき粉には、どれくらいの量のキシリトールが入っているの?
各々異なるので、成分表にて確認してみましょう。
含有量が%で書いてあるものもあるので、その場合はキシリトールの量÷炭水化物の量×100で計算してみましょう。
例えば、有名なキシリトールのガム『XYLITOL』には、1粒あたり0.5gのキシリトールが配合されてました。
なので体重5kgの犬の場合、1粒食べるだけで低血糖が出る可能性があるということですね。
犬がキシリトールを食べたら動物病院で吐かせる
犬が変なものを食べたときの基本的な対処法は、吐かせることです。
だた、食べてから時間(30~60分以上)が経っていて、無症状の場合は様子を見ることもあります。
自宅でできることは特にない
犬がキシリトールを食べてしまったときに、自宅でできる処置は残念ながらありません。
ただ、あまりにも少量だったり、食べてから時間が経っていて無症状の場合には、自宅で様子をみることになります。
猫はキシリトール中毒になるのか?
猫については、キシリトール中毒が起こるのかはよく分かっていません。
ただ、中毒は起こらないのでは!?という論文もあります。▼
この実験における検体数は少ないので、何とも言えない部分もあると思いますが、あえてあげることは控えましょう。
【まとめ】犬がキシリトールを食べた!なめた~中毒量や症状、対処法を獣医師が解説!猫はどうなの?
愛犬がキシリトールを誤食した際には、
- 少量(計算してみて中毒量以下;0.1g/kg以下)
- 食べてから時間が経っている(3,4時間~以上)
の場合には、注意しながら様子をみる場合もあります。
誤食は、犬の届かないところにものを置くことで防ぐことができます。
今一度、確認してみましょう!