「猫が水を飲まないんです…」
「腎不全だから、水を飲んでほしいんです…」
「どうやって水を飲ませればいいですか?」
など、猫が水を飲まないとき、なんとかして水を飲ませたい!ってことはありますよね。
先日、以下のツイートをしました。▼
暑い時期は水を飲まないと心配ですよね😿
猫ちゃんへの水の飲ませ方は、
・ウエットフードにする←超簡単で確実
・様々な場所に水をおく;安心する場所+動線
・流れる水飲み器にする
・ぬるめの水を用意
・水道からあげる
・ちゅ~るをとかす
・かつお節の煮汁をかける
体重1kgあたり25~30cc飲めば◎— トラまりも@まりも動物病院 (@toramarimo_blog) July 6, 2021
暑い時期は水を飲まないと心配ですよね
猫ちゃんへの水の飲ませ方は、
・ウェットフードにする←超簡単で確実
・様々な場所に水をおく;安心する場所+動線
・流れる水飲み器にする
・ぬるめの水を用意
・水道からあげる
・ちゅ~るをとかす
・かつお節の煮汁をかける
体重1kgあたり25~30cc飲めば◎
この記事では、
- 猫が水を飲まない5つの理由
- 猫に水を飲ませないといけないときとは?
- 猫への水の飲ませ方10選
を解説しています。
愛猫が水を飲んでくれなくて困っている飼い主様は、ぜひ読んでみてくださいね。
目次
猫が水を飲まない5つの理由
「今日は暑いから水飲むかなー?」と思って出すと、無反応…ってことありますよね。
猫が水を飲まない理由には、大きく5つあります。
①単純に欲していない(すでに十分に足りている)
これが一番多いです。
自分の力で立っていて、歩けて、意識がある場合はおおよそこれです。
特に、冬場など寒い時期は、正常でもほとんど水を飲みません。
②水が汚れている
においに敏感な子などは、水が汚れていると飲まない場合もあります。
多頭飼いの場合は、他の猫が口を付けたり、誰かの唾液が混じったにおいが嫌で水を飲まない場合もあります。
③器が嫌い
器が気に入らないために、飲まないときもあります。
また、ステンレスに首輪が当たる音が嫌だったり、顔が映るのが嫌いというパターンもあります。
④水の置き場所が嫌い
水が置いてある場所が気に入らなくて、飲んでいない場合もあります。
例えば、
- 音がうるさい
- 滑りやすい・周りが濡れている
- 何か怖い思いをした
- 人の動線上で、落ち着かない
といった場所などです。
⑤飲めない状況にある
飲まないのではなく、飲めないというときもあります。
この場合は、人が気づいて介助してあげる必要があります。
具体的には、以下『水を飲まないことが問題となるとき』で解説します。▼
猫が水を飲まないことが問題となるとき
水を飲まないことが問題になることもあります。
それは、『自分で飲めなくて、飲んでいないとき』です。
具体的には、
- 老猫で水飲み場に行く力がない
- ぐったりして具合が悪く、水飲み場まで行けない
- 飲んでも吐いてしまう
といったときです。
猫がどれくらい水を飲まないと問題なのか
一般的には、水をどれくらい飲むとダメかの指標(多飲多尿の指標)はありますが、どれくらい飲まなかったらダメっていう指標はないです。
それは、食事内容や代謝、生活環境によって、飲水量は大いに異なるからです。
猫の多飲多尿の原因についての記事はこちらをご参照ください。▼
よく『体重1kgあたり○○cc飲まないとダメ』ってあるけど、特にそういうのはありません。
大体としては、こんな感じです。▼
✅1日の飲水量
体重1kgあたり
犬:50~60cc、猫:25~30cc季節や食事(ウェットフードは70%、ドライは10%が水分)、その子によって変わるので、いつもどれくらい飲んでるのか?を知るのが大事😊
ちなみに飲まなさすぎの指標はないけど、飲みすぎの指標はある。
体重1kgあたり
犬:90cc以上、猫:45cc以上— トラまりも@まりも動物病院 (@toramarimo_blog) May 17, 2021
心配でしたら、日頃から飲水量を記録して、変化があるかどうかで判断するといいですね。
ちなみに、人でも水をどれくらい飲むと良いのかの指標はないようです。▼
水は一日どれくらい飲めば良いのか
では、水は一日どれくらい飲めばよいのでしょうか。
欧米の研究の成果によると水の必要摂取量の目安は生活活動レベルが低い集団で 1日2.3リットルから2.5 リットル程度、生活活動レベルが高い集団で1日3.3リットルから3.5 リットル程度と推定されています 3)。
また、水の摂取源は欧米諸国では食物由来がおよそ20%から30%、残りが飲物で70%から80%であることから、水分補給として1日1.5リットルの水を飲むべきであるとされています2)。
しかし、日本人の水の摂取源の割合は、和食の献立に代表されるように水分含量が高い食事であるため、食物由来からの摂取割合が欧米諸国よりも異なることが予想されます。
しかしながら、現在のところ水の摂取量および水の摂取源について、日本人を対象とした信頼度の高い研究は極めて乏しく参考となる報告がありません。また、水の必要量を性・年齢・身体活動レベル別に算定するための科学的根拠は、いまだに十分には整っていないため今後の研究が進むことが期待されています。
(出典:公益財団法人 長寿科学振興財団)
猫が水を飲まないとどうなる?
何度も言いますが、自分で飲める状況なのに飲んでいないときは、単純に水を欲していないときなので、大丈夫です。
飲めなくて飲んでいない状況だと、
などを引き起こすこともあります。
【脱水の指標】
- 毛がボサボサ:年齢を重ねると、通常でもボサボサなことはよくあります。いつもの状態と比べてみてボサボサ度が強いなら、脱水している可能性もあります。
- 首の皮膚をつまんで戻りが悪い:皮膚をつまんで「シュッ」と戻らなければ、脱水している可能性があります。
猫が水を飲まないときの10つの飲ませ方
それでも、やっぱりなんとか水を飲ませたい!というときはありますよね。
具体的に、『猫への水の飲ませ方10方法』を紹介いたします。
飲ませ方①ウェットフードにする、ふやかす
ウェットフードにする、食事をふやかすことが最も簡単で、確実な方法です。
ウェットフード(パウチや缶詰)は、全体の75~80%が水分なので、ウェットフードに変えると水分を多く摂ることができます。
いつものカリカリフードを、ぬるま湯でふやかして与えるのでもいいでしょう。
水として見かけ上飲む量は減るかもしれませんが、フードから十分に摂れるので大丈夫です。
手軽にやってみたい方には、まずはこれから始めてみましょう。
飲ませ方②水飲み器を工夫する
水飲み器の材質には、
- 陶器
- ガラス
- 金属
- プラスチック
などたくさんありますが、猫によって好みが変わるので、どれが好きかを試してみましょう。
猫の中には、ひげが物に触れるのを極端に嫌う神経質な子もいます。
その場合、ひげが食器に触れるだけで、食事や水を摂ることをやめてしまうこともあるので、なるべく浅くて大きな器を用意してあげましょう。
また、犬や猫は流れる水が好きです。
そのため、流れる水が作れたり、新鮮な水がいつも出る水飲み器にすると、よく飲んでくれることは多いです。
飲ませ方③水の温度を変える
水の温度を変えるだけで飲んでくれる子もいます。
- 常温
- ぬるま湯
- 一度沸騰させて冷ます
などいろいろな温度を試してみるといいですね。
猫は冷たい水が苦手な子も多いので、あまり冷やしすぎないほうがいいかもしれません。
こちらも簡単なので、早速試してみてください!
飲ませ方④多頭飼いの場合は、それぞれの猫専用の器を用意する
多頭飼いの場合は、他の猫のにおいがする器だと水を飲まないケースもあります。
頭数分以上の器を用意してあげましょう。
飲ませ方⑤水を飲ませる場所を変える
いつもと違う場所に器を置くと飲むようになる子もいます。
布団の上や、玄関、お風呂場…などいつもと違うところに置いてみましょう。
これもすぐ試せるので、やってみてください。
飲ませ方⑥水道で水を流してみる
これは◎です!
猫は流れる水が好きなので、蛇口から出る水が大好きです。
遊びながら楽しく飲んでくれることが多いです。
飲ませ方⑦水の種類を変えてみる
水道水ではなく、違った水に変えることで飲んでくれることもあります。
ミネラルウォーターもいいですが、人間用のミネラルウォ質が多く、尿路結石ができやすいものも多いので、ペット用の水にするようにしましょう。
ポカリスエットの犬猫版です。
ポカリスエットと同じ大塚グループの製品なので、安心して使用できます。
暑いときだけでなく、下痢したときや低血糖のとき、体調不良のときも使えそうですね。
【人用のスポーツドリンクとかってあげていいの?】
よくあるお悩みの一つです。
あげても問題ないですが、常々使うのはあまりよくないです。
人用は、糖分や塩分が猫用に比べて濃く作られているからで、常用にはペット用のスポーツドリンを使うほうが望ましいです。
飲ませ方⑧スープをあげる
鶏肉や魚、野菜をゆでたあとのスープを飲ませてあげるというのもありです。
とてもいい匂いがするので、進んで飲んでくれること間違いなしです。
飲ませ方⑨猫用ミルクやヨーグルトを混ぜる
水に味をつける目的で、乳製品を混ぜて飲んでくれる場合もあります。
ただし、牛乳でおなかを壊してしまうことがあるので、注意してくださいね。
飲ませ方⑩ちゅ~る水
みんなが大好き『ちゅ~る』を水に溶いてあげる方法です。
薄くなってもちゅ~るは大好き!
いろんな味のちゅ~るを溶かして試してみてください。
【まとめ】猫が水を飲まないときの飲ませ方
猫が水を飲まないときは、
- ウェットフードにする、ふやかす
- 水飲み器を工夫する
- 水の温度を変える
- 多頭飼いの場合は、それぞれの猫専用の器を用意する
- 水を飲ませる場所を変える
- 水道で水を流してみる
- 水の種類を変えてみる
- スープをあげる
- 猫用ミルクやヨーグルトを混ぜる
- ちゅ~る水
などを試してみましょう!
ただし、猫が自分で飲める状況ならば、無理に飲ませなくていいことも多いです。
スポイトとかで無理に与えて、誤飲をしてしまうこともあるので注意をしましょう。
ただし、老猫の場合やぐったりしている場合など『飲めない状況』のときは、介助で飲ませてあげるもしくは、動物病院で補液をしてもらう必要があります。
愛猫の様子をよく観察し、合った方法で水を飲ませるようにしましょう!