「漂白剤をこぼしちゃったら、犬がなめちゃった!」
「漂白剤の入ったバケツ置いておいたら、犬がなめたかもしれない…」
「漂白剤を誤飲したときの症状は?」
など、犬が漂白剤を舐めたり、誤飲してしまったら、慌ててしまいますよね。
この記事では、犬が漂白剤を舐めたり、誤飲してしまったときに、
- 自宅での対処法
- どんな症状が出るのか?
- 動物病院に行くべきタイミング
などを分かりやすく解説いたします。
目次
漂白剤の成分は次亜塩素酸ナトリウム
漂白剤には、塩素系や酸素系、還元型漂白剤など様々あります。
犬の誤飲でよくあるのは、ハイターやキッチンブリーチなどの「塩素系漂白剤」の誤飲です。
塩素系漂白剤には、
- 次亜塩素酸ナトリウム
- 水酸化ナトリウム
- 次亜塩素酸カルシウム(さらし粉)
- 塩化イソジアヌール
などの成分が含まれています。
犬が漂白剤を舐めたら、どんな症状が出るの?
塩素系漂白剤は強アルカリ性のため、舐めたり飲んだり、皮膚に付いたりすると、
- 口や皮膚のただれ、痛み
- よだれ
- 嘔吐
- 吐血
- 涙が出たり、眼が真っ赤になる
など、胃腸や皮膚の炎症を引き起こします。
また、漂白剤のガスを吸引することにより、
- 呼吸が早い
- 苦しそう
- 咳をする
といったこともあります。
犬が漂白剤を舐めた場合の自宅での対処法3選
可能であれば、浴室に連れて行き、シャワーで口の中を十分に洗ってあげましょう。
人間の中毒情報をまとめている「日本中毒情報センター」では、塩素系漂白剤を誤飲した場合、以下を推奨しています。
塩素系漂白剤
■毒性
組織を腐食する作用が強いので、皮膚や粘膜がただれます。原液を少しでも口にした場合は危険です。うすめたものでも注意が必要です。■症状
飲み込んだ場合は、口の中、のどから胃のあたりまでただれて痛くなり、ついには物を飲み込めなくなる恐れがあります。吐き気や嘔吐も起こします。
原液や濃厚なものが眼に入ると、ひどい場合は失明する危険もあります。■事故が起こったら
原液や濃厚なものを少しでも口に入れたときには、吐かせてはいけません。口の中をよく洗い、牛乳や卵白を飲ませてすぐに受診します。
数100倍程度にうすめた液でも飲み込んだ場合は、応急手当をおこなったのち様子をみます。口の中がただれて痛みがあったり、吐き気がするなど異常があれば受診します。
皮膚についたときは大量の流水で洗い、痛みがあれば受診します。眼に入った場合は、弱い流水で10分間以上洗ったのち、すぐに眼科医を受診します。(出典:公益財団法人 日本中毒情報センター)
これは犬の場合も同じです。具体的に、以下で順を追って説明していきます。
対処法1:口の中を良く洗う
まずは「洗い流す」、これにつきます。
可能であれば浴室に連れて行き、シャワーで口の中を十分に(10分以上)洗ってあげましょう。
対処法2:水を飲ませる
犬は人と違って、飲みたくないときに水を飲んでくれません。
なので、スポーツドリンクを薄めて味をつけて飲ませたり、スポイトなどで飲ませてあげるようにしましょう。
対処法3:牛乳があれば飲ませる
牛乳やヨーグルト、卵白などは、消化管に被膜を作るので、漂白剤の吸収が悪くなります。
可能ならば飲ませてあげましょう。
漂白剤を大量に飲んだ場合、様子がおかしい場合は動物病院へ
大量に飲んだときや何かしらの症状がある場合は、同様の処置をしてすぐに動物病院へ伺ってください。
異物を食べたり、飲んでしまったときには「吐かせる」ことが基本です。
ただし、漂白剤の場合は、吐かせると食道や口腔がただれてしまうので、催吐処置はしません。
点滴療法や、胃洗浄などで様子を見ていきます。
【まとめ】犬が漂白剤を舐めた時の対処法
流水で10分以上よく洗いましょう。
その後、水や牛乳を飲ませてよく様子を観察し、大量に誤飲した場合や何かしらの症状がある場合は、すみやかに動物病院を受診しましょう。
誤食は、ペットの手の届かないところにものを置くことで対策できます。
今一度注意しましょう!