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犬の抜歯を後悔している方へ【抜歯後の生活で気をつけること3つ】

犬の抜歯

「犬の抜歯したら、ほとんど抜かれた!」

「抜歯したら食べられなくなっちゃうの…?」

「こんなに抜歯したらかわいそう。。」

など「犬の抜歯」について不安や後悔をしている飼い主様は多くいます。

トラまりも
トラまりも
人だと8020運動っていう、80歳でも20以上の歯を残して健康に過ごそう!みたいなのあるしね。

この記事では、

  • 極論、犬は歯がなくても大丈夫な理由
  • なんでそんなに歯を抜くの?
  • 抜歯後の生活で気をつけること

など飼い主様が抱える「犬の抜歯に対する不安」がなくなるように分かりやすく解決していきます。

そんなに犬の抜歯していいの?

「ほら!こんなにダメな歯があったので、全部抜きました!」

犬の抜歯を体験したことがある飼い主様は、

「なんでこんなに抜いちゃうの…(涙)」

なんてことは実はよくあります。

診察時には、犬は大きく口を開けてくれないので、パパっと見るより仕方ありません。

ただ、麻酔をかけてじっくり見ていくと、歯の実際の状態がよく分かり、

「根っこがダメになってるな…」

「歯石の下の歯肉炎がひどいな…」

など、抜歯をしなければいけない「悪い歯」がたくさん見つかります。

  • ダメになった歯を見かけ上きれいにして残しておいても、全く意味はありません。
  • 悪い歯を残す方が骨や皮膚、全身の病気につながるので、抜くべき歯は抜いた方がいいです。
トラまりも
トラまりも
口をきちんと開けなきゃ全部の状態が分からないよね。それが、無麻酔では「完璧な歯科処置」ができない理由なんだね。

【無麻酔歯科処置ってよくあるけど…】

最近では、麻酔をかけずに歯科処置を行っている施設もよくみかけます。

歯の表面は見かけ上きれいになりますが、実際上記の理由で私はあまり意味がないように感じます。

歯科処置において、抜く歯や本数については、主治医の先生に一任するといいです。

大体想像より多く抜くことが多いので、心配でしたら術前に主治医の先生と相談・確認しておくとよいです。

トラまりも
トラまりも
手術終わって歯がなくてびっくり!とならないようにね。

でも実際、犬は全く歯がなくても普通に生活できます!

以下でその理由を分かりやすく説明しますね。

極論、犬は歯がなくても大丈夫な理由

人と犬では歯の機能がそもそもちがいます。

人の歯は、「すりつぶす」ことがメインの歯です。

トラまりも
トラまりも
どこも尖ってなく、全体的に平らになってるもんね。
人の歯

一方犬の歯は、「引きちぎる・飲み込める大きさに切断する」ことがメインの歯です。

犬の歯
トラまりも
トラまりも
犬の歯は、全体的に尖ってるもんね。

なので、飲み込める大きさのフードを与える限り、歯が全くなくても特に問題なく過ごせます。

「うちの子噛まないで、丸飲みなんです…」とよく聞きますが、犬はみんな丸飲みです!

抜歯するべき歯とはどんな状態なの?

抜歯には適応基準がありますが、簡単に言うと、

  • グラグラ揺れる歯
  • 歯周組織の破壊が重度
  • 歯を支える骨が溶けている
  • 歯を残しても、すぐに悪化が予測される場合
  • 歯を残しても、歯周組織や他の歯に悪影響を与える場合
  • 折れてしまっている
  • 残存乳歯
  • 重度の猫の歯肉口内炎

などがあります。

それと合わせて、

  • 飼い主様の意向
  • 歯を残した場合、適切な歯科ケアができるか
  • 歯科処置後、定期的に歯科検診に来院できるか

なども考慮に入れ、抜歯すべきか決めていきます。

トラまりも
トラまりも
なんでもかんでも抜いているわけではないよ!!
高齢の子や基礎疾患がある場合は、麻酔のリスクもあるので、治療を延期・経過観察する場合もあります。

【高齢なので麻酔や手術大丈夫?】

「高齢なので麻酔が心配です…」とおっしゃる飼い主様は多くいらっしゃいます。

非常にそのお気持ち分かります…怖いですよね。

ただ、おおよその病気や手術は、若いうちではなく、年をとってからなる(行う)ことが多いです。

当院では麻酔をかけるときは、血液検査含め術前検査をしっかりと行います。(おおよその動物病院がそうなので安心してください。)

それでも「100%安全な麻酔はない」ですので、主治医の先生と歯科処置を行うかどうかは、じっくり相談してみてくださいね。

犬の抜歯後の生活で気をつけること3つ

せっかく麻酔をかけて口腔環境をきれいにしたのだから、それを維持する必要があります。

歯科処置後の生活で気をつけることは3つあります。

日頃の歯みがきの実施

歯科処置後に、歯のお手入れができないと、数週間で元通りになってしまいます。

「歯科処置」と「その後の歯のお手入れ」はセットと考えてください。

トラまりも
トラまりも
術後すぐ(1週間くらい)は歯ブラシとか、硬いガムとかは控えてね!1週間くらいたったら、頑張ってやってみよう!

口周りのケア

歯を多く抜いた場合や抜いた部位によっては、

  • 食べこぼす
  • よだれが多くなる
  • くしゃみ・鼻血が出る
  • 涙が出る
  • 唇をかんじゃう
  • 舌が出ちゃう

などが出ることもあります。

多くは時間が経てば治ることが多いですが、その間は口周り洗ったり、拭いてあげたりして清潔を保ってあげましょう。

硬すぎるものを与えない

犬の歯は、硬くて分厚いものを噛むと簡単に折れてしまいます。

デンタルガムやおもちゃなどを噛むことで、歯垢や歯石の除去には効果があると言われていますが、硬すぎるものには注意しましょう。

VETERINARY ORAL HEALTH COUNCIL(VOHC)のホームページに犬猫に推奨される口腔ケアグッズが紹介されているので、参考にしてみてください。

トラまりも
トラまりも
日本語に翻訳できるから、読んで試してみてね!

【まとめ】犬の抜歯を後悔している飼い主様へ

いかがでしたか?

抜歯含め歯科処置を行うと、大いに口腔環境の改善が期待できます。

生きる源は食事ですので、その入り口である口腔環境を整えることはとても大事です。

ただ、動物では麻酔をかけないと、きちんとした歯科処置はできません。

何度も麻酔をかけて処置を行うことは、現実難しいので、

今日から早速「自宅での口腔ケア」を始めてみましょう!

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トラまりも
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