「足の指の間をよく舐めるんです…、赤くなっています…」
「足の指を触ると噛みついてきます…痛いのですか?」
「指間炎と言われたけど、どうやって治すのですか?」
など、愛犬が指の間を舐めていたり、赤くなっている場合には、早めに治療する必要があります。
■本記事の内容
- 犬が足を舐める、赤くなる理由
- 趾間炎の3つの対処法
- 趾間炎は再発しやすいので注意!
愛犬が指をしきりに舐める…趾間炎と診断された…などという場合には、ぜひ読んでみてください。
目次
犬の趾間炎とは「指の間の炎症」
趾間炎(しかんえん)とは、足の指と指の間(肉球の間)に起きる炎症のことです。
どの犬種でもなる病気ですが、
- フレンチブルドック
- シーズー
- ウエストハイランドホワイトテリア
など、皮膚が脂っぽかったり弱い犬種に多くみられます。
し間炎の症状とは?
愛犬がしきりに足の裏を舐めていることで気づくことが多いですが、他にも、
- 足先をよく噛んでいる
- 足を触る(拭く)と嫌がる、痛がる
- し間が真っ赤になっている
- 足先の毛が唾液によって変色している
- 足先が出血している、腫れている
といった症状があります。
症状が強い場合には、足を浮かせて歩いていたり、かばったような歩き方をすることもあります。
なぜ趾間炎が起きるの?犬が足を舐める3つの理由
趾間炎が起きる理由は、感染や傷などの外傷、皮膚が弱いなどの体質などがあります。
それにより痒みや痛み、違和感を生じて、気にしてよく舐めるようになります。
また逆に、舐めることで趾間炎になってしまうこともあります。
また、足を舐める理由としては、以下の3つがあります。
- 感染症やアレルギー体質である
- 何かが刺さっている、くっついている
- ヒマだったり、ストレスがある(精神的に不安)
以下で分けて説明していきますね。
①感染症やアレルギー体質である
感染症によって痒みや痛みを生じ、舐めている場合は多いです。
中でも、マラセチアという真菌(皮膚に常在しているカビ)が異常に増えてしまい、炎症を生じていることはしばしばあります。
また、腫瘍やできものを気にして舐めていたり、他の病気や基礎疾患(アトピー性皮膚炎や肝疾患など)があって症状が出ている場合もあります。
元気食欲はあるか?他にも症状はないか?なども合わせてよくみてあげてください。
②外傷~何かが刺さっている、くっついている
肉球の間に何かが挟まっていることで、気にして舐めている場合もあります。
ガムや小石が挟まってしまった、トゲが刺さっている、毛虫を踏んだといったことも考えられます。
③ヒマだったり、ストレスがある
ヒマだったり、何かしらのストレスがあって舐めている場合もあります。
例えば、
- 飼い主が留守がち
- くつろげるスペースがない
- 散歩や遊ぶ時間が短い
- 揺れや騒音がある
- 同居犬と相性が悪い
- 引っ越し、家族が増えた・減ったなど環境の変化
…といったことがあります。
ヒマなときに足先を舐める…というのは何となく意味が分かりますが、不安やストレスがあるときになぜ舐めるのか?は疑問ですよね。
これは、動物が葛藤状態におかれたときに見られる何の脈絡もない行動のことで、「転位行動(てんいこうどう)」と呼ばれます。
不安の矛先を別のもの(この場合、足先)に向けることで、ストレスの解消をしているのです。
犬の趾間炎の3つの治療法
犬の趾間炎の治療は、
- 薬用シャンプー、抗生剤や消炎剤の内服・塗り薬
- エリザベスカラー(一時的に使用)
- ストレス発散
などがあります。
①薬用シャンプーや薬による治療
趾間炎の治療としては、まずは指の間をきれいに洗ってあげることが大切です。
ぬるま湯で足の間の汚れや脂分を落としてあげ、薬用シャンプー(マラセブシャンプーやアデルミルシャンプーなど)を塗りこむように泡立て、そのままの状態で5~10分程度放置します。
その後、泡をしっかり洗い流し、タオルドライをして終了となります。
週に2~3回程度行い、症状によって回数を増減します。
趾間の毛が多い場合には、バリカンで剃ってあげることもあります。
また、症状が強い場合には、抗生剤や痒みをおさえる塗り薬・飲み薬を併用する場合もあります。
②エリザベスカラーを一時的に使用
舐めることでさらに悪くなってしまうため、エリザベスカラーを使用する場合もあります。
塗った薬を舐めてしまうことを予防するために、一時的につけることもあります。
だだし、エリザベスカラーの着用は根本的な治療にはなりません。
また、ストレスで舐めている子の場合には、よりストレスがかかってしまうため注意が必要です。
靴下をはかせたりする場合もありますが、蒸れてしまい逆効果になることも多いので気をつけましょう。
③ストレス発散
ストレスが原因で舐めている子の場合には、散歩に行ったり、遊んであげたり…ストレス発散をしてあげることも大切です。
散歩や遊んであげることで、物理的に舐める時間も減ります。
また、家の中に安心してくつろげるスペースがあるか?不安に感じていることはないか?の再確認も必要です。
同居犬や猫と仲がよくなくて発生しているケースもあるので注意してくださいね。
趾間炎は再発しやすい
趾間炎は、何かしらの基礎疾患や体質、不安になりやすい性格や環境のもとで発生することが多いため、再発しやすい病気です。
見た目が治った場合でも、日常的な観察やシャンプーなどのケアが大切です。
【まとめ】犬の足が赤い!趾間炎について3つの対処法を解説
愛犬が指の間を舐めているときは、趾間炎の可能性があります。
薬用シャンプーや抗生剤などによって治療を行います。
ストレスで足を舐めている場合もあるので、適度に散歩や遊びなどのコミュニケーションを取り、愛犬の様子をよく観察してあげましょう!