「子猫のワクチンっていつするんだろう?」
「ワクチンって何回打つの?」
「成猫になってもワクチンって打つのかな…?」
など、子猫を飼ったばかりのときは、どんなワクチンをいつ打てばいいのか分からないですよね。
この記事では、
- 子猫のワクチンにはどんなものがあるのか
- どのタイミングで打てばいいのか
- 3種とか5種とかあるけど、費用はどれくらいか
- ワクチンは毎年打つのか?
など「子猫のワクチン」についてのあらゆる疑問を、分かりやすく解説いたします。
目次
そもそもワクチンって何?
ワクチンとは、感染症や伝染病を引き起こす細菌やウイルスの毒性を弱めた(もしくは無くした)ものです。
人間も子供のときに、いろんなワクチンを打ったと思います。
猫も同じように、子猫のときにはワクチンを打つ必要があります。
赤ちゃんは「抗体」という体を守る武器をお母さんからもらっていますが、その効力が切れてくると、自分自身で抗体を作らなくてははいけません。
そのために、ワクチンを打ってあえて感染をさせ、自分の体の中で武器を作るようにします。
武器(抗体)があれば、病原体が体に入っても、やっつけることができます。
猫のワクチンの種類
猫のワクチンには、
- 猫伝染性鼻気管炎
- 猫汎白血球減少症
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫白血病ウイルス感染症
- 猫クラミジア感染症
- 猫免疫不全ウイルス感染症
があります。
ワクチンを打っていないと、特に子猫のうちは亡くなってしまうこともあるので、ほとんどの飼い主様が接種させています。
【単体ワクチン】
1種ずつのワクチンもあります。
「猫白血病ウイルス感染症」と「猫免疫不全ウイルス感染症」のワクチンがあって、生活環境や動物病院でのやり方の違いなどで使用することもあります。
子猫のワクチンスケジュールって?
大体の子猫が、ペットショップにいる時点で、1回目(場合によっては2回目も)のワクチンを打っています。
最後に打ったワクチンから1か月後に、2回目(もしくは3回目)のワクチンを打つようになります。
↑この2回目(もしくは3回目)のワクチンは動物病院で打つようになります。
1回目のワクチンが、1か月齢や1.5か月齢位の早い時期に打つペットショップもあります。
そのほうが、早く売れるからです。
その場合は、その1か月後、さらにその1か月後の計3回打つことになります。
どのタイミングでワクチンに行けばいいの?
初めて猫を飼うと、よくわからないことは多いですよね。
どうやって飼育すればいいのかなど、ネットで調べてもまるで分らない…
おうちに来て数日たったら(最初の週末にでも)、とりあえず地元の動物病院に連れて行くことをおすすめします。
子猫の予防接種の時に、持っていくものってあるの?
子猫を飼って最初のワクチンの時は、手ぶら行くことが多いです。
翌年からは、動物病院から「そろそろワクチンの時期です」というはがきが来る(動物病院によってははがきを出さないところもあります)ので、それを持って動物病院に伺うといいですね。
猫の混合ワクチンには何種があるの?
猫の混合ワクチンには、3種、4種、5種などいろいろありますが、動物病院によって使用しているワクチンは異なります。
【3種混合ワクチン】
- 猫伝染性鼻気管炎
- 猫汎白血球減少症
- 猫カリシウイルス感染症
一般的には、猫は3種混合ワクチンを打つことが多いです。
4種混合ワクチンは、上記3種に「猫白血病ウイルス感染症」が加わったものです。
5種混合ワクチンは、4種に「猫クラミジア感染症」が加わったものです。
子猫の混合ワクチンは、何種を打つといいの?
外に出るか、多頭飼いかどうかによって変えるといいです。
3種の混合ワクチンは、
- 子猫
- 完全室内飼い
な場合に打つといいですね。
4種以上の混合ワクチンは、
- 外にも出る
- 外に出る猫と一緒に飼っている
- 多頭飼い
という場合に打つといいかもしれません。
猫のワクチンは毎年行うの?
ワクチンは接種してから時間が経つと、その効力が下がってきます。
そのため、混合ワクチンも毎年の追加接種が推奨されます。
また、ペットホテルなどでは、1年以内のワクチン接種が義務になっているところも多いので、そのためにも打っておいた方がいいと思われます。
猫のワクチンは3年に1回説!?
猫のワクチンは、3年に1回でいいという説があります。
動物病院や飼い主様によっては、2,3年に1回のペースでワクチンを打っている場合もあります。
欧米は3年に1回が主流だそうです。
ただ、国の状況や個々の生活環境によって、ワクチンの接種方法は違うので、「欧米がこうだから~」「みんなこうだから~」というのは違うと思います。
日本での猫のワクチン接種率は2,3割程度と言われています。
ということは、そこらへんに「風邪をひいている猫」がたくさんいるということです。
完全室内飼いならば…と思われるかもしれませんが、猫の風邪は空気伝番です。
また、ワクチン接種をしても抗体価が十分に上がらない場合もあり、うまく体に免疫がつかないこともあるので、その意味でも毎年ワクチンを打っておいた方がいいです。
体に抗体があるかどうか「抗体価」を調べて、抗体があれば打たないというふうにやっている動物病院もあります。
子猫のワクチンの費用は動物病院により異なる
ワクチンの費用は、動物病院ごとに異なるので確認してみてください。
おおよそ、
- 3種混合ワクチン…3000~5000円程度
- 4,5種混合ワクチン…5000~7000円程度
のところが多いです。
子猫のワクチンの副作用とは?
ワクチンを注射すると、吐いてしまったり、ぐったりしたりと副作用が出ることもあります。
ワクチンの副作用ってどんな症状が出るのか、その対処法なども含めた記事はコチラを参考にしてください▼
また、猫は注射を打った部位に肉芽腫ができることがあります。
【猫の注射部位肉腫】
猫は注射に関連して、打った部位に肉腫(しこり)が発生する場合があります。
1万頭に1,2頭という低い確率ではありますが、手術で腫瘍を取り除かないと、予後が悪い傾向にあります。
ワクチンや様々な注射は、何かしらの有害事象が起きた時のために、臀部に打つことが多いですが(首や体幹だと切除や場合によっては断脚ができない)、
- 臀部にずっと残るしこりがある
- 大きさが2cm以上あり、どんどん大きくなっている
ような場合は、注射部位肉腫の可能性があります。
ワクチンを打った部位が「硬いしこり」のようになることはありますが、1か月程度でなくなることが多いので、それは肉腫とは違います。
【まとめ】子猫のワクチン
子猫のワクチンプログラムは動物病院ごとに千差万別です。
なので、とりあえず子猫を飼って数日したら、動物病院に行ってみるといいです。
獣医さんが今後の流れを教えてくれるはずです。