「愛猫に薬を飲ませられません…」
「薬を混ぜると、食事を残します…」
など、薬を上手にあげられなくて苦労している飼い主様はたくさんいらっしゃいます。
■本記事の内容
- 猫への薬の飲ませ方5選
- おすすめの飲ませ方
- どうしても飲ませられないときの方法
愛猫への投薬に苦労されている飼い主様は、ぜひ読んでみてくださいね。
目次
猫が薬を飲まない(飲めない)ことはよくある
病気の治療や予防として、薬を出される機会は多いと思います。
中には生涯にわたって投薬しないといけない子もいます。
その際に、
- 怖くて口の奥に入れられない…
- 薬を混ぜたら食事を残すようになってしまった…
- 薬を見たら(飼い主様を見たら!)逃げるようになってしまった…
といった飼い主様も多くいらっしゃいます。
暴れたり、よだれや泡をふくことも…
猫をおさえて投薬しようとすると、嫌がって暴れてしまう、もしくは逃げてしまうこともよくあります。
実際に口の中に入れたとしても、よだれダラダラになったり、泡をふいてしまうこともあります。
一度よだれや泡まみれになってしまうと、すぐに投薬をしてもまた吐き出してしまうため、時間をおいて再チャレンジする必要があります。
猫への薬の飲ませ方5選【おすすめの方法もお伝え!】
動物病院で処方される薬の形状としては、
- 錠剤(粒)やカプセル
- 粉末
- シロップ
などのタイプがあります。
それぞれ利点と欠点があり、使い分けて対応します。
①食事に混ぜる
錠剤やカプセルなら食事に混ぜることで、気づかずに食べてくれます。
また、ポイントとして、はじめに少量の食事とともにあげることが重要です。
食事1回分に混ぜてしまうと、お腹がいっぱいで残してしまうことがあるからです。
そして、できればカリカリに混ぜた方がいいです。
ウェットフードだと、水分で薬が溶けてしまうため、すぐに完食する子ならいいですが、ゆっくり食べる子には不向きです。
薬を混ぜることに気がついてしまい、ごはんを食べなくなってしまう子もいます。
そんな場合には②が簡単で確実な方法です。
②錠剤(粒の薬)やカプセルを直接飲ませる【おすすめ!】
錠剤やカプセルのお薬は、慣れれば最も簡単に投薬ができます。
お家でなら、寝ている愛猫にささっと行うことがおすすめです。
動物病院ではこの方法で飲ませることが一般的です。
①親指と中指で、あごを上からガシッと持つ(利き手と逆の手で行う)
②真上を向かせる
③真上を向かせると口が半開きになるので、利き手の中指であごを下にひく
④利き手の親指と人差し指で持った薬を
⑤のどの奥にポトリと落とす
ただ、うまくできない方も多くいらっしゃるのも実際で、ペッと吐き出してしまったり、怖くて口の手前に入れてしまうこともあります。
上手にできない方は、一度動物病院でやり方をしっかり教えてもらうといいです。
③おやつやちゅ~るに混ぜる
これは、小さい錠剤でもらった場合にできます。
おやつやちゅ~る、ちゅ~るポケットなどに入れてあげるようにしましょう。
茹でたさつまいもやカボチャなどにくるんであげてもOKです。
粉末の場合には、苦くなってしまうため、食べてくれないことも多いです。
④液体にしてスポイト(注射器)で飲ませる
動物病院によっては、液体(シロップ)で薬を出してくれるところもあります。
- 子猫
- たくさんの種類の薬を飲んでいる子(混ぜて1回で済むので)
- 薬を吐き出してしまう子
などにおすすめの方法です。
「粉薬でもらったけど、上手にあげられない…」
という場合には、自宅にあるガムシロップを水で半分くらいに薄めて、スポイトなどであげることもできます。
正面からあげるのではなく、口角のところからあげるとチューチュー飲んでくれます。
この際に、溶かす液体の量が多いとすごく大変なので、量は1回あたり1cc以下になるようにしましょう。
⑤投薬器を使う
投薬器を口の中のなるべく奥まで入れて、飲ませてあげます。
動物病院でも、
- 手を出すと噛んでくる子
- 薬を出すのがうまい子(ペロペロ出してしまう子)
には、のどの奥まで入るので、投薬器を使って薬を飲ませます。
これも正面から行くより、口の端のところから入れたほうが嫌がる子は少ないです。
粉薬(粉末)は一番難しい!
人だと粉薬はよく処方されますよね。
オブラートに包んで飲む方もいらっしゃると思います。
でもこの粉薬、犬や猫では投薬が一番難しかったりします。
というのも、すりつぶすことで苦味が出てしまうからです。
猫は苦味にとても敏感な動物なので、一度苦味に気がつくと絶対に飲んで(食べて)くれません。
薬を吐き出したらもう一度あげるべき?
上手に投薬ができなかった場合には、泡を吹いたり、よだれまみれになってしまうことがあります。
また、投薬から30分以内に吐いてしまった場合には、薬も一緒に吐いている場合が多いです。
その際には、薬を全く飲めていない、もしくは少量しか飲んでいないことが多いです。
そのため、よだれをきれいに拭きとってから、再度投薬してあげるといいですね。
ただし、心臓の薬や発作止めの薬(精神安定剤)などは、重複して飲むことで効果が強く出てしまうことがあります。
念のため主治医の先生に確認するようにしてくださいね。
いろいろ試しても難しいなら、動物病院で飲ませてもらおう!
どうしても飲ませられない場合には、動物病院で飲ませてもらうようにしましょう。
薬を嫌がる子や噛んでくる子に対しての投薬は、お互いストレスになります。
そのため、飲ませられない場合は、
- (長く効く)注射にしてもらう
- 動物病院で飲ませてもらう
などをするといいです。
通院が少し大変ですが、「はぁ…薬飲んでくれない…」とナーバスになるほうが、疲れちゃいます。
「薬飲ませられません!」と獣医さんに相談してみましょう。
コツを教えてもらったり、別の対応策などを考えてくれるかもしれません。
【まとめ】猫が薬を飲まない…ときの飲ませ方を獣医師が写真でお伝え!
猫に薬を飲ませるのには、様々な方法があります。
一番簡単なのは、錠剤でもらってカリカリフードに混ぜる方法ですが、気がついてしまうこの場合には、錠剤をのどの奥に直接入れる方法がおすすめです。
投薬のポイントは『いかに気づかれずにしれっと行うか』が重要です。
無理なく、緊張せず、様々な方法を試してみましょう!