「犬のダイエットって、野菜でできるの?」
「どんな野菜がダイエットに向いてるの?」
「犬に野菜をあげたいけど、どれがいいのかな?」
など、犬のダイエットで野菜を使おう!と思っても、何がいいのか、難しそうだしよく分からないな…という飼い主様は多くいらっしゃいます。
この記事では、
- 犬がダイエットできる野菜7種類
- 具体的な与え方や量
- 野菜を使った犬のダイエットレシピ
などをご紹介いたします。
では早速解説していきます!
目次
犬がダイエットできる野菜7選
犬のダイエットで使える野菜は7種類あります。
参考:旬の食材百科
野菜①キャベツ
キャベツは食事のかさ増しとなるので、ダイエット中の子にはもってこいの野菜です。
加熱しても生でもOKですが、加熱した方が消化吸収はスムーズにできます。
- ビタミンC、Kが豊富(免疫UP、被毛の健康、血液凝固作用)
- ビタミンUを含む(キャベジンの成分で抗潰瘍作用)
- 豊富なカルシウムや鉄分
ただし、キャベツを与える際には注意点があります。
キャベツはアブラナ科の野菜ですが、アブラナ科の野菜には「ゴイトロゲン」という、甲状腺ホルモンの分泌を妨げる成分が入っています。
そのため甲状腺機能低下症の犬には、キャベツを与えない方がいいでしょう。
野菜②トマト
トマトも栄養分と水分が豊富なので、犬のダイエットには向いている野菜です。
甘みがあるので、犬がぱくぱく進んで食べてくれます。
- リコピンが豊富(抗酸化力バツグン)
- ビタミンやカロテンが豊富
- 豊富なカリウム(塩分の排泄を助ける)
野菜③ニンジン
ニンジンは低カロリーでヘルシーなので、ダイエットをしている子のトッピングに向いています。
- βカロテンが豊富(抗酸化作用)
- ビタミンA(皮膚の健康維持)
- カリウムなどミネラル分が豊富
ニンジンを犬にあげるときは、生のまま丸飲みして、喉につっかえないようにしましょう。
野菜④大根
大根は90%以上が水分でできているので、ダイエット時のかさ増しに使えます。
- ビタミンB、Cが豊富
- カリウムなどミネラル分が豊富
- ジアスターゼを含む(消化を助ける)
大根もまたアブラナ科の野菜なので、甲状腺機能低下症の犬には与えない方がいいでしょう。
野菜⑤キュウリ
キュウリは95%以上が水分でできていて、低カロリーなので犬のダイエットに使えます。
キュウリは「世界一栄養がない果実」としてギネスブックに載っています。
でも逆に言うと、ほとんどが水分なので脱水予防にはめちゃくちゃ使えますね。
ただし、たくさん食べ過ぎてしまうと胃腸の負担になってしまうので注意しましょう。
野菜⑥ブロッコリー
ブロッコリーはカロリーが低いため、ダイエットしている子のフードのかさ増しとして利用できます。
- 葉酸が豊富(造血作用)
- ビタミンC、K、Eが豊富(酸化ストレス防止、被毛の健康)
- スルフォラファンを含む(抗酸化作用、解毒作用)
ただブロッコリーには、尿路結石をつくってしまう可能性のあるシュウ酸や、甲状腺機能低下症になってしまう恐れのあるゴイトロゲンも含むので長期的、大量に与えることは避けましょう。
野菜⑦白菜
白菜は約95%が水分で低カロリーなので、ダイエットのかさ増しに利用できます。
- ビタミンC、Kを含む
- 豊富なカリウム(塩分の排泄を助ける)
- イソチオシオネート(抗菌、抗がん作用)
犬に野菜をあげるときに気をつける3つのポイント
犬に野菜をあげるときには、注意すべきポイントが3つあります。
ポイント①犬にあげる野菜は食事量の1/10程度におさめましょう
犬が食べていい野菜の量は、食事量の10~20%程度が適切です。
犬は雑食動物ですが、肉食よりの雑食動物です。
なので基本的に野菜の消化分解はへたっぴです。
あまり与えすぎると、消化不良を起こしてしまうので注意しましょう。
また、決まった野菜を毎日あげるよりは、日々少量ずつ変えながら与えるとよりいいですね。
ポイント②玉ネギなど犬に与えてはいけない野菜を把握しましょう
知っている飼い主様がほとんどだと思いますが、犬にネギ類を与えてはいけません。
与えてはいけないネギ類は、
- ネギ
- 玉ねぎ
- ニラ
- ニンニク
- エシャロット
- ラッキョウ
- ワケギ
- アサツキ
- リーキ
- チャイブ
などがあります。
犬の玉ねぎ中毒について詳しく書いた記事もあるので、参考にしてください。▼
ポイント③ゆでたり、細かく刻んであげる
犬は歯の構造上、人のように咀嚼して食べるということができません。
また消化管の長さやシステムが人と違うので、繊維質をうまく分解することができません。
なので、
- 喉に詰まらせないように、細かく切る
- すりつぶしはよりOK
- 生より茹でたほうが消化に良い
といったことに気を付けましょう。
愛犬は太っている?体型の指標「BCS」
犬の体型を評価する方法として、BCS(Body Condition Score:ボディ・コンディション・スコア)というものがあります。
おなかや腰回りの脂肪の付き方やくびれ、肋骨の触れ具合などで体型を5段階で評価します。
詳しく解説した記事はコチラです▼
犬のダイエットで野菜以外に必要なこと
食事量やカロリー制限
正直、食べているから太っているのです。
「うちの子は全然食べてないけど、太ってるんです…」
っていうのはよく聞きますが、間違いなく必要以上のカロリーを取っています。
なので、食事量やカロリーを制限するために、
- 食事量を減らしましょう
- ダイエットフードにしましょう
- おやつはやめましょう
- フードをふやかしたり、ウエットフードにしましょう
- おからや豆腐なども混ぜてかさ増ししましょう(あげすぎ注意)
などを行ってみましょう。
「あげていい量やカロリーが分かりません…」というのもよく聞きます。
基本的に、ドックフードのパッケージに書かれている量を与えると太ります。
カロリーを計算して与えるっていうのは意外と難しいので、
単純に「今与えている量より1割くらい減らす」などして対応するといいです。
あまり変わらなければさらに減らしたり工夫すればいいですし、痩せすぎてしまうなら増やしていけばいいだけです。
ダイエットには運動も必須!
犬のダイエットは、基本的には食事の管理で行います。
ただし、運動もなるべくした方がいいです。
ただ、犬や猫の場合、運動で「痩せる」ということは難しいです。
そもそも、走ったりジャンプしたりすることに適した体をしているため、運動をしてもカロリーの消費はたいしてないのです。
運動は、「代謝をよくする、ストレス発散」という意味で行うようになります。
一日の散歩時間を数十分増やしたり、週末はドックランに出かけるなど、体に負担にならない程度に運動量を増やしてみましょう。
野菜を用いた犬のダイエットレシピ
ドックフード量を減らして、この記事で紹介した野菜を細かく切って、少量(フードの10~20%程度)をゆでたりチンしてトッピングしてあげるといいです。
最近では、手作りご飯を与えている飼い主様もいらっしゃいますが、正直ドックフードにはかなわないのでは…と思っています。
なぜなら、大手のドックフードメーカーは栄養バランスとか消化のしくみとか、何年もかけてめちゃくちゃ研究や苦労をして製造しているので、それに勝るものはないと考えているからです。
犬と人との消化器の構造は違っているので、単純に「これはいいかも!」「これは栄養があるかも!」」と思って与えると、栄養の偏りが生じていることはよくあります。
ただ、愛犬の食事をどういうものがいいのか考えることは非常に重要です。
いろいろ試してみて、便の状態や体重の変動を把握して愛犬に合ったフードを見つけていきましょう。
野菜を用いた犬のダイエットレシピに関する本はたくさん出ています。
「これが犬のごはんか!」と思うくらい、おいしそーにできています。
「獣医さんが教える手づくり愛犬ごはん」は、自分が昔働いていた動物病院の院長が執筆しています。▼
【まとめ】犬がダイエットできる野菜7選
犬のダイエットに使える野菜は、
- キャベツ
- トマト
- 大根
- ニンジン
- キュウリ
- ブロッコリー
- 白菜
の7種類がおすすめです。
それぞれ茹でたり、細かく刻んだり、フードプロセッサーですりつぶしたりして、胃腸に負担にならないように与えてみましょう。