「猫がトイレではない場所でうんちをします…」
「じゅうたんにおしっこされました…」
「愛猫の粗相の原因と対策を知りたいです!」
猫が急に粗相をすることはよくあり、飼い主様と悩みの種となります。
先日以下のツイートをしました。▼
✅猫がトイレを失敗する理由
・トイレの場所やにおいが嫌い
・未去勢や多頭飼いならマーキング
・ストレスがある
・膀胱炎、甲状腺などの病気
・高齢
などがあります。
猫はトイレを一ヶ所でする習性があるので、外す場合には何かしらの理由がある😊⚠️#動物病院— トラまりも@まりも動物病院 (@toramarimo_blog) March 8, 2021
猫がトイレを失敗する理由
・トイレの場所やにおいが嫌い
・未去勢や多頭飼いならマーキング
・ストレスがある
・膀胱炎、甲状腺などの病気
・高齢
などがあります。
猫はトイレを一ヶ所でする習性があるので、外す場合には何かしらの理由がある
■本記事の内容
- 猫にはトイレのしつけがいらない理由
- 猫が急に粗相(うんちやおしっこを外す)をする5つの原因
- 粗相の対策法/やめさせる方法
愛猫がいつもと違うところで排せつした場合には、あわてず読んでみてくださいね。
目次
猫はトイレのしつけがいらない動物
基本的に猫は、トイレのしつけがいらない動物です。
トイレのしつけをしなくても、本能的にうんち・おしっこを一カ所でするという習性があります。
猫は単独行動をする動物であり、一定の場所でのみ排せつをして、砂や土をかけてにおいを消し、敵に気づかれないように生活をします。
そのためトイレの場所さえ教えれば、そこでうんち・おしっこをしてくれます。
猫が急に粗相する(うんちやおしっこを外す)5つの理由/原因とは?
猫が急にうんちやおしっこの失敗をする5つの原因には、
- トイレが嫌い
- マーキング
- 恐怖や不安がある(ストレス)
- 病気がかくれている
- 老齢
があります。
以下で一つずつ解説していきますね。
原因①トイレが嫌い
トイレが汚れていてにおいが強いと、うんちやおしっこをしなくなってしまう子がいます。
一方で、自分のにおいがないとしない子もいます。
また、
- トイレに入るときに『カタッ』と音がなるのが嫌だ
- トイレの形が嫌い
- トイレの場所が寒いから嫌だ(玄関にあるなど)
- トイレの砂が嫌い(新しい種類の砂に変えたなど)
- 特定の場所(布団の上)や物(洋服の上)をトイレだと間違って覚えている
という子もいます。
今一度、トイレやトイレ周りの環境をチェックしてみてください。
うちでは、フードがなく、広いタイプのシステムトイレを、リビング、ろうか、寝室の3か所において使用しています。▼
原因②マーキング
マーキングのためにいつもと違う場所で排せつすることがあります。
- 未去勢・未避妊の子
- 発情中の子
- 多頭飼いをしている場合
などは、なわばりを作るため、いろんなところに排せつすることがあります。
原因③恐怖や不安がある(ストレス)
恐怖や不安があって、粗相をしてしまう猫もいます。
- 引っ越しや模様替え
- 新しい家族(子供や赤ちゃん、彼氏・彼女さん)やペットが増えた
- 家族や同居猫との接し方に不安がある
- 来客があった
- 飼い主が留守がち
- ノラ猫の姿を家の中からよく見かける
- 刺激が足りずに欲求不満
- 地震や雷、近所で工事があった
かまってほしくて、わざと粗相をする猫もいます。
怒ったり心配したり過度に接すると、「粗相をするとかまってもらえる!」と思い、より粗相をするようになります。
その場合は、無視してしれっと片づけましょう。
すぐに片付ける習慣により、「粗相をしてもいいことないや」と猫が理解します。
原因④病気がかくれている
病気が原因で、急に排せつの失敗をするようになることもあります。
- 膀胱炎
- 尿道閉塞
- おなかが痛い(下痢や便秘)
などの病気により、トイレまで我慢ができず、粗相してしまうこともあります。
猫が粗相をしたり、何度もトイレに行くのに出ない!ときには、緊急疾患の可能性もあります。▼
また、腎不全や糖尿病、甲状腺機能亢進症などの病気により粗相をすることもあります。
これらの病気は、水をたくさん飲むので、間に合わなくて違う場所でするようになってしまいます。
なので、環境に特に変化がなく、別の場所でするようになってしまった場合は、病気が潜んでいる可能性もあるので注意が必要です。
原因⑤高齢
高齢で老猫のため、うんちやおしっこを失敗してしまうこともあります。
トイレの位置が分からないことや、トイレまで間に合わないということが原因です。
また、認知症により粗相をしてしまうことや、頭はしっかりしていても、足腰の筋力低下によって漏らしてしまうといったこともあります。
猫の急な粗相(うんちやおしっこの失敗)には、こう対策しよう!
猫の粗相の対策としては、「なぜ粗相をするのか?」原因を見極めること(そしてそれを改善すること)が大切です。
例えば、トイレ砂を変えたタイミングで粗相が始まった子に対しては、それが原因の可能性があります。
もとのトイレ砂に戻す、トイレの置き場所を変えてみるなどして対応しましょう。
また、排せつを失敗した場所、例えばカーペットやクッションなどは、できる限りで片付けるようにしましょう。
一度排せつを失敗した場所は、においがついているため、再度そこでしてしまう可能性がとても高いからです。
原因の把握と対策ができれば、排せつの失敗が収まることが多いです。
ただ、例えば、家族構成が変わったなどは、変えること(元に戻すこと)ができませんよね…
そういったときには、慣れるのを待つ(そして今まで以上に愛してあげる!!)ようになります。
ほかにも、
- トイレを大きくする(体長×1.5倍以上の大きさ)
- トイレの数を増やす(頭数+1個が最適、元のトイレはそのまま置いておく)
- トイレを清潔にする
- アクセスしやすい場所にトイレを再設置する
- 暖かい場所にトイレを置く
- 猫砂を変える(鉱物系の粒が小さい砂がいい)
- 定期的にトイレに連れて行く
- 粗相をした布団などは片づけたり、位置を変えてみる(においが付いた布団は捨てる)←どれだけきれいに洗ってもにおいは取れないので処分してください、ソファーの場合には、下にビニールシートを敷いて対応し、その間に原因を取り除いてあげてください
- 布団などにしてしまう場合は、一時的にそこにトイレを置く
- マーキングの場合は、去勢・避妊手術を考慮する
- 薬物療法を考える(CLT入りの食事やサプリメントも併用)
などをして対策してみましょう。
特に、トイレの大きさと猫砂の種類は重要で、それを示した研究もあります。
本調査結果から、猫が横幅50cm以上(猫の体長の1.5倍程度(※1))のトイレ容器を好む傾向にあること、また猫砂の種類では鉱物系のものを好むことが明らかになりました。
(※1) 猫の体長は今回の調査対象の猫のうち、無作為に抽出した11頭の平均胴長である33.6cmとした
参考:@Press
トイレは大きく、鉱物系(細かい砂の粒)の猫砂がいいということですね。
猫のおすすめトイレについては、こちらの記事もご参照ください。▼
病気で粗相をしている場合もあるので、いろいろ対策しても改善しなければ主治医の先生に相談してみてください。
猫が粗相(トイレの失敗)をしても、しかってはダメ!
猫の粗相に対して、怒ってしまうのは絶対ダメです。
同様に、ケージに閉じ込めることも絶対ダメです。
これによってさらに問題が悪化してしまうこともあります。
必ず原因を見つけ、なるべく取り除き、対策をしてあげましょう!
【まとめ】猫が急に粗相した!おしっこやうんちを外す原因・理由と対策を獣医師が解説!
いつもと違った場所でトイレをする場合は、
- トイレが嫌い
- マーキング
- 恐怖や不安がある(ストレス)
- 病気がかくれている
- 老齢
といった原因が考えられます。
見極めて対策をし、改善がなければ主治医の先生に相談しましょう!