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【犬の避妊手術の時期はいつがいい?】メリット・デメリットも解説!

トラまりもの犬の避妊手術まとめ時期はいつがいい?メリット・デメリットも解説!

「犬って避妊手術したほうがいいの?」

「手術は痛そうだし、まだいっかな…」

「犬の避妊手術って何歳までにやればいいんだろう?」

など、犬の避妊手術についての不安や疑問はたくさんあると思います。

避妊手術とは、メス犬の卵巣(2つ)と子宮をとる手術です。(卵巣のみをとる動物病院もあります。)
トラまりも
トラまりも
麻酔怖いし、痛そうだし…別にやらなくてもいいかなーって思うよね。

先日、以下のツイートをしました。

避妊手術をご希望の場合は、初回の発情前(6~8か月齢程度)に手術をすると、将来乳腺の腫瘍になる確率が低下します。犬だと0.5%まで下がる。
発情から時間がたつと予防効果が下がること、特に猫の乳腺の腫瘍はほとんどが悪性のため、病気の予防のためにはなるべく早めの手術がいい

■本記事の内容

  • 犬の避妊手術はするべきなの?するなら時期はいつ?
  • 避妊手術のメリット・デメリット
  • 犬の避妊手術のおおよその費用

愛犬の避妊手術を考えている飼い主様は、是非読んでみてくださいね。

オス犬の去勢手術についてはこちらを参考にしてください。▼

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トラまりも
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この記事を書いている私(トラまりも)は、東京で動物病院を運営しております!獣医療には20年ほど携わっています。

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犬の避妊手術の最適な時期は、生後半年~1歳齢くらいまで

犬の避妊手術の最適な時期は、生後半年~1歳齢くらいまで

犬の避妊手術は、体が成長した生後半年(生後6,7か月)~1歳齢までに行うといいです。

理由として、早期に(生後12か月以内に)避妊手術を行うと、将来乳腺の病気になる確率が減ると言われているからです。

犬では初回発情前(おおよそ生後半年齢位)に避妊手術を行うと、将来の乳腺腫瘍の発生が1/200(0.5%)まで低下し、初回発情後の避妊手術では1/12.5に低下することが報告されています。4歳以降の避妊手術だと、基本的には予防効果はありません。

1歳過ぎても避妊手術はもちろんできますが、将来的に乳腺の病気になる確率は、避妊していない子と同じくらいになってしまいます。

避妊手術を希望するなら、1歳になる前くらいまでにしてあげるといいですね。

トラまりも
トラまりも
最近では、ペットショップで生後4か月くらいで手術しちゃうこともあるようだけど… あまり早いというのも体の成長とかどうなんだろうね…

犬の避妊手術は卵巣だけ取る?卵巣と子宮を取る?

どちらも正解で、動物病院によって決まります。

当院では犬においては子宮の病気が非常に多いことから、子宮と卵巣のどちらも摘出する手術をしております。

卵巣だけ取る場合は、術創が極めて小さくできるというメリットがあります。

犬の避妊手術のメリット

犬の避妊手術のメリット

犬の避妊手術のメリットは、

  1. 発情期のストレスから解放される
  2. 生殖器系疾患(乳がん、卵巣腫瘍など)の予防

があります。

それぞれ分けて説明していきますね。

①発情ストレスからの解放

発情期はホルモンバランスが崩れるので、犬も情緒不安定になったり、攻撃的になってしまうことがあります。

避妊手術をすることで、マーキングをしなくなったり、性格が穏やかになる子が多いです。

またメス犬の場合は、年に2回発情出血(生理)が来るのですが、その都度おむつをはかせたり、部屋が血だらけになってしまうのは、少し大変だったりします。

トラまりも
トラまりも
ペットとして飼っているのだから、飼いやすいというのは非常に大切なことだよ。

【これって発情兆候?】

メス犬の場合は、

  • いろんなところでおしっこする
  • 足をあげているのに尿が出ない
  • タオルや人に腰をふる
  • 甘えん坊になる
  • 性格が強くなる
  • おっぱいや陰部がふっくらする
  • 発情出血(生理)

などが分かりやすい発情兆候です。

②生殖器疾患の予防

卵巣を取ってしまうので、当然ながら生殖器の病気にかかる可能性は減ります。

  • 卵巣腫瘍
  • 子宮蓄膿症
  • 乳腺腫瘍(早期に避妊手術を行った場合)

などの病気になる可能性が減ります。

避妊手術をしていないメス犬の4頭に1頭が、将来的に子宮の病気になるという報告もあります。

子宮蓄膿症という病気によって命を落とす子はいまだに多くいます。

トラまりも
トラまりも
自分が子供の頃に飼っていた犬も、子宮蓄膿症で命を落としました…。

犬の避妊手術のデメリット

犬の避妊手術のデメリット

もちろん、避妊手術にはデメリットがあるので悩んでしまいますよね。

  1. 遺伝子を残すことができなくなる
  2. 太りやすくなる
  3. 全身麻酔が必要
  4. 術後に合併症が出る可能性がある

などが避妊手術のデメリットと言えます。

①遺伝子を残すことができなくなる

卵巣は、卵子を作る場所です。

避妊手術は卵巣(動物病院によっては子宮も)を取ってしまう手術なので、卵子を作ることができなくなります。

卵子が作れなくなるということは、その子の遺伝子を残すことはできないということです。

②太りやすくなる

避妊手術により卵巣を取ると、性ホルモンが出なくなります。

そのため、発情などに関わるエネルギーが消費されなくなる分、太りやすくなるということもあります。

トラまりも
トラまりも
手術をしたら太った!というのはよく聞くね。手術後は、フードの量を調整してね。

手術前と同じフード量を与えると、必ず太ります。

そのため、フードの量を減らすか、避妊手術後用のフードにするといいでしょう。


トラまりも
トラまりも
主治医の先生とご相談の上、フードを選ぶようにしましょう!

③全身麻酔が必要

避妊手術は全身麻酔下で行います。

麻酔をかけて行うというのは、何となく怖い気もしますよね。

ただ、手術の前にきちんと麻酔をかけられる状態なのか検査をするので基本的には怖くないです。

動物病院にもよりますが、一般的には、

  • 獣医師による全身チェック
  • 検温
  • 血液検査
  • 場合によっては、レントゲン検査やエコー検査

を行ってから、慎重に麻酔薬を投与します。

避妊手術自体の時間は15分程度ですが、麻酔を入れてから完全に覚めるまでは、おおよそ1時間位かかることが多いです。

④術後に合併症が起きる可能性がある

頻度は非常に低いですが、

  • 尿をもらすようになってしまう
  • 傷口を縫った糸に炎症反応を起こしてしまう
  • 手術部の毛が生えてこない
  • 腹壁ヘルニア

などが生じることもあります。

お腹にはそもそもそんなに毛が生えていないので、術部の毛が生えてこないことは問題ではないでしょう。

そもそも犬の避妊手術はするべきなのか?

そもそも犬の避妊手術はするべきなのか?

獣医さんによって考えは変わるとは思いますが、自分はメス犬の場合はした方がいいと思います。

最近では、動物病院に来る多くの飼い主様が、犬の避妊手術を希望しています。

ほとんどのガンは、どれだけ気をつけてみてあげていても予防することができませんが、乳がんは確立された予防法がある数少ないガンです。

トラまりも
トラまりも
マーキングしなくなったり、攻撃的でなくなったり飼いやすくなるから、避妊手術は受けさせるべきと考えています。

ただ、避妊手術をすることが自然に反しているという考えもあります。

当然ですね。病気でもないのに、手術をするのはかわいそうといったことはあると思います。

このため、避妊手術をするかどうかは、主治医の先生としっかり相談をして、飼い主様が責任をもって決めるようにしましょう。

犬の避妊手術って痛くはないのか?

犬の避妊手術は、全身麻酔で眠った状態で行います。

また最近では、動物でも鎮痛をしっかり行うことが常識なので、積極的に鎮痛剤も使用しています。

ただ、犬は痛覚に関して強いと思われます。

人だったら痛くて動けないような傷を負っていても、平気で(平気なようにふるまって)食事をとる子もいます。

犬の避妊手術の費用は動物病院によって異なる

犬の避妊手術の費用は、動物病院によって異なります。

一般的には、

  • 避妊手術は3~7万円

くらいで行っている動物病院が多いですが、あらかじめ確認するようにしましょう。

犬では乳歯が残っている場合は、去勢や避妊手術のときに一緒に抜いてしまうことが多いです。

本数にもよりますが、追加で1~3万円程度かかると思われます。

トラまりも
トラまりも
尖がっている歯(犬歯)は、乳歯が抜けないで残ってしまうことが多いよ。乳歯が残っていると、のちのち歯の病気になるから、抜いたほうがいいよ。

【動物病院は自由診療】

獣医療は自由診察です。

動物病院それぞれで値段設定ができ、医療費は動物病院ごとで異なります。

動物病院ごとに費用の差があるのはやむを得ないことですし、どのくらいの費用だと妥当なのか?というのは特にありません。

そのため、診察内容や費用明細を明らかにして、透明性や客観性を明らかにしている動物病院が多いです。

犬の避妊手術は日帰り~入院まで

避妊手術はおなかを切る手術なので、1泊2日で行うことが多いです。

腹腔鏡で避妊手術をしている病院もあり、日帰りで帰れる場合もあります。

動物病院によって変わるので、確認してみましょう。

犬の避妊手術後の生活はどうすればいいの?

特に制限はないです。

ただし、傷口を舐めないようにする必要があるので、エリザベスカラーか服を着てもらうようになります。

術後服(エリザベスウエア)は、通気性バツグンで簡単に着れ、エリザベスカラーが必要ないので、術後管理がストレスなく行えます。

【まとめ】犬の避妊手術の最適な時期は生後半年~1歳齢まで

将来的な生殖器の病気を予防するために、生後半年齢~1歳齢くらいまでに避妊手術をすることがおすすめです。

避妊手術にはメリットとデメリットがあります。

最終的には飼い主様が責任を持って決めるようにしましょう。

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