犬を飼っている飼い主様には、年に1回、愛犬に狂犬病予防接種を受けさせる義務があります。
狂犬病は2021年6月現在、日本にはない病気ですがワクチンは必須です。
この記事では、狂犬病について、
- なぜ日本にない病気なのに接種が義務なのか?
- できない場合はどうすればいいのか?
- 予防注射の副作用
などについて解説いたします。
「アレルギーが出るからどうしよう…」
「狂犬病ワクチンって打たないといけないの?」
という飼い主様は、ぜひ読んでみてくださいね。
狂犬病予防注射は飼い主の義務
新しく犬を迎えたとき、そしてその後は1年に1回の狂犬病予防注射の義務があります。
狂犬病は、狂犬病ウイルスを持っている犬が他の動物を噛むことで、その唾液を通して感染します。
人への感染は主に犬からですが、猫やコウモリなど感染動物すべてから感染する可能性があります。
日本において狂犬病は、1957年の猫での発症以降、発生していない病気です。
では、なぜ日本にはない病気なのに狂犬病ワクチンが義務なのでしょうか?
それは、
「外国では狂犬病は普通によくある病気で、毎年何万人も亡くなる怖い病気」
だからです。
そのため、日本への狂犬病の侵入リスクはゼロではないので、犬を飼っている人は責務として、
- 犬の登録
- 年1回の狂犬病の予防注射
は必ず行うようにしましょう。
日本は狂犬病清浄国のため、狂犬病予防接種の義務は犬のみとなります。
ただ、狂犬病は猫にも感染する可能性はあるため、海外に渡航する際には予防接種が必要な場合もあります。
狂犬病に感染するとどんな症状が出るの?
狂犬病に感染すると、初期には発熱や頭痛など風邪のような症状がみられ、進行すると意識障害や幻覚などの神経症状を生じます。
有名な症状として「恐水症(きょうすいしょう)」というのがあり、喉の筋肉がけいれんを起こして、水が飲めなくなってしまうといったことも現れます。
狂犬病ウイルスはすべての哺乳類に感染するウイルスなので、当然人にもうつることがあり、発症するとほぼ100%死に至ります。
ただ、発症するまでは1~3か月程度の時間があるので(最長8年という報告もある)、その間にワクチンを複数回打つことで、発症を防ぐことができます。
また、通常は感染した人から別の人へとうつることはありません。
注射の副作用とは?
狂犬病予防注射をうったあとは、副作用が出ることもあります。
症状として、
- 顔が腫れる
- 打った部位や体を触ると痛みがある(キャンと言う)
- 全身を痒がる
- 震える
- 何となく元気がない
などが多く、場合によってはアレルギーを抑える注射を打つ必要があります。
詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。▼
狂犬病予防注射をしてない場合はどうすればいいの?
病気やワクチンアレルギーなど何かしらの理由があって狂犬病予防注射が打てない場合もありますよね。
その場合には、必ず動物病院で「狂犬病予防注射の猶予書」をもらって、最寄りの役所に届け出る必要があります。
【まとめ】狂犬病予防注射のワクチンは義務!副作用も解説
狂犬病は日本にはない病気ですが、海外には普通にあり、多くの死者を出している怖い病気です。
「日本にはないんだから、打たなくていいかな?」と思っている飼い主様もいらっしゃいますが、狂犬病の予防注射は飼い主の義務です。
もし病気や副作用などで打てない場合には、動物病院で「狂犬病予防注射の猶予書」を出してもらい、役場に届け出るようにしましょう。
【参考資料】