「家に帰ってきたら、灰皿が落ちていた…」
「タバコの吸い殻をかじってしまった…」
「タバコの灰を舐めたかもしれません」
など猫がタバコをかじったり、食べてしまう事故はよくあります。
タバコは中毒物質なので、もちろん猫は食べたらNGです。
では、猫がタバコを
- どのくらいの量食べたらだめなの?舐めた程度なら大丈夫?
- どんな症状が出るの?
- 食べてしまったらどうすればいいのか
などを獣医療に携わって20年の獣医師トラまりもが分かりやすく解決していきます。
一刻も早くどうすればいいか知りたい方は、【まとめ】へジャンプ!
目次
猫のタバコの中毒量はニコチン1~2mg/kg
タバコによる中毒は、ニコチンによって生じます。
一般的に中毒症状が出る量として、体重1kgあたり1~2mgのニコチンを食べてしまうと、症状が出ると言われています。
(致死量は、体重1kgあたり約8mgです。)
タバコにもよりますが、1本あたり0.5~2mgのニコチンが入っているので、体重2kgの子ではタバコ約1本で中毒症状が出ます。
計算上は「体重が5kgあれば、タバコ1本食べても平気じゃん!」となりますが、タバコは中毒物質です。
食べたらダメです。
猫がタバコをかじったり食べた場合、症状はすぐに出る
タバコを食べると、症状はすぐに出る(おおよそ1時間以内)ことが多いです。
- 嘔吐
- 下痢
- 呼吸が速い
- 興奮
- よだれ
- 虚脱
などがみられ、食べた量が多いと、痙攣が起きたり、場合によっては死んでしまう事もあります。
猫はタバコをかじった?食べた?摂取状況によって対応が変わる
猫がどういった状態のタバコを口に含んだのかで対処法が変わります。
猫がタバコを舐めた場合
通常舐めた程度なら、症状が出る可能性は低いです。
猫がタバコをかじった場合
通常かじった程度で症状が出る可能性は低いです。
食べそうになったのを目撃した場合、慌てて口から出せば大丈夫です。
タバコの吸い殻が入った水を飲んだ場合
灰皿代わりに空き缶に水を入れて使う方は多いですよね。
タバコは水に浸かるとニコチンが溶けだしてしまうので危険度が増します。
タバコの吸い殻が入った水を飲んだ場合は、動物病院に連絡してください。
タバコの吸い殻を食べた場合
タバコの吸い殻にはニコチンが残っているので、吸い殻であっても動物病院で吐き出させた方がいいでしょう。
猫自体が異変を感じて、吐き出すこともあります。すぐ吐き出した場合は、症状の有無を観察し、よく経過を見てあげましょう。
猫がタバコを食べた場合
食べてしまった場合は、量に関わらず動物病院で吐き出させてください。
ちなみに、タバコを食べてしまった場合、「水や牛乳を飲ませる」はダメです。
基本的には、何か変なものを食べてしまったとき、水をあげると希釈でき、牛乳やヨーグルトをあげると胃に膜ができて毒物の吸収を少なくすると言われています。
ただし、タバコにおいては水や牛乳はかえってだめです。
水や牛乳の水分でニコチンが溶けてしまい、吸収しやすくなってしまうからです。
【よくネットで「オキシドールで吐かせる」ってのを見るけど…家でやっていいの?】
行っている動物病院もありますが、薬を静脈注射して吐かせるのが一般的です。
オキシドールを使って吐かせると口がめちゃめちゃただれてしまうので、あまりおすすめしません。
【まとめ】猫がタバコを食べたらこうする
猫がタバコをかじったり、食べたりしたら
- 口に含んですぐに吐き出したなら様子を見る
- 食べてしまったのなら、動物病院で吐き出させる
- 水や牛乳は飲ませない
ようにして対応しましょう。
誤飲はペットの届かないところにモノを置くことで防ぐことができます。
今一度注意しましょう!
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