犬のよくあるお悩み

【愛犬の食事量は適切?】計算法やあげる量の目安を獣医師がお伝え!

【愛犬の食事量は適切?】計算法やあげる量の目安を獣医師がお伝え!

「愛犬がやせてきたけど、食事量が足りないのかな…?」

「パッケージ通りにあげてるけど、太ってきちゃいました…」

「どれくらいの量をあげればいいのですか?」

子犬のときや、愛犬の体重が増えている・減っている場合には、あげているドックフードの量は適切なのか?不安になってしまいますよね。

先日、以下のツイートをしました。▼

■本記事の内容

  • 犬に必要な1日あたりのドッグフード量
  • 1日に必要なカロリーの計算方法
  • 愛犬の適切な体重とは?BCSについて

「愛犬にあげるドッグフード量は多すぎ?少なすぎ?」「体重は適切なの?」といった不安や疑問がある飼い主様は、ぜひ読んでみてくださいね!

愛犬に必要な1日当たりのドッグフード量とは?

愛犬に必要な1日当たりのドッグフード量とは?

愛犬に必要な1日当たりのドックフード量は、(理想とすべき)体重フードのカロリーによって決定します。

ドックフードごとに100gあたりのカロリーは異なり、また犬の体重もそれぞれなので、両方を考慮に入れた量を与える必要があります。

トラまりも
トラまりも
一概に「体重○○kgの子なら△△gあげてください」「○〇歳なら△△gになります」という表現がはできないんだ。

 

最も簡単な方法は、それぞれのドックフードのパッケージの側面に書いてある表記通りにあげる方法です。

「○〇歳なら△△g(××カップ)をあげてください」や、「○○kgなら△△g(××カップ)をあげてください」といった月齢別・体重別の表記があるので、それ通りにあげるということです。

ただし、表記通りにあげると、太ってくることが多いです。

パッケージに記載通りあげると太る!?

基本的に、パッケージの表示量通りにあげていると太る傾向にはあります。

これは、メーカーによって目安となる給与量が異なるからです。

また、ペットフード会社はより多くのフードを売りたいがために、量を多少多めに表記しているというのもあります。

さらに、同じ体重であっても、年齢や運動量、性別などの個体差によって、必要なカロリーは異なります。

そのため、ペットフードに記載の量は、あくまでも目安程度に考える必要があります。

よくあるお問い合わせとして、ペットショップにて愛犬を購入した際に、「この子は○○kg程度と小柄な子になると思います」と言われたのに、実際飼うとすごく大きくなったということです。

「フードの量をあげすぎたからですか?」とおっしゃる飼い主様が多いですが、そういうわけではないです。

個体の大きさは単純に遺伝だけではありませんので、小さい親から大きな子が生まれることもあります。

しっかりと愛犬への給餌量を考えたい場合には、1日当たりに必要なカロリーの計算をして与えるようにしましょう。

以下で具体的にお伝えいたします。▼

犬が1日当たりに必要なカロリーの計算方法

犬が1日当たりに必要なカロリーの計算方法

愛犬のライフステージに合わせて、また個体によって必要なカロリー量は異なるため、計算して求めるようになります。

犬が1日に必要なカロリー(1日あたりのエネルギー要求量;DER)については以下のような計算式があります。

1日あたりのエネルギー要求量(DER)=安静時のエネルギー要求量(RER)×活動係数

※RER(単位:kcal)=体重(kg)×30+70

このときの『体重』は、現時点での体重ではなく、理想とすべき(なりたい)体重のことです。

安静時のエネルギー要求量とは、犬が何もせずにじっとしているだけで消費するエネルギー量のことをいいます。

このRERに、活動係数という年齢や避妊去勢の有無などを考慮した係数をかけることで、1日あたりのエネルギー要求量(DER)を計算することができます。

活動係数は以下の通りです。▼

係数
離乳~生後4か月未満 4.0
4か月齢~成犬 2.0
成犬期 去勢・避妊済み 1.6
成犬期 未去勢・未避妊 1.8
シニア犬期(7歳~)去勢・避妊済み 1.4
シニア犬期(7歳~)未去勢・未避妊 1.4
肥満傾向 1.4
減量中 1.0
妊娠中(前半42日間) 1.8
妊娠中(後半21日間) 3.0
授乳中 4.0~8.0(または自由採食)
重篤な病気・安静時 1.0
体重増加 1.2~1.4
軽い労働を行っている 2.0
適度な労働を行っている 3.0
重労働をしている 4~8

これで、愛犬の1日あたりの必要カロリー量の計算ができます。

 

1日当たりの必要カロリーが分かれば、ドックフード100gあたりのカロリー量とあわせて計算をすることで、必要なドックフード量が分かります。

例えば、体重5kgの避妊・去勢済みの3歳の犬なら、

RER=5×30+70=220(kcal)と計算できます。

活動係数は、『成犬期 去勢・避妊済み』を見ればよいので、1.6となります。

そのため、DER=220×1.6=352(kcal)となります。

1日に必要なエネルギー量は352kcalになるというわけですね。

 

フードのパッケージ記載のカロリーが、100gあたり407kcal(フードごとに異なる)の場合には、

352×100÷407=86gを1日にあげればいいということになります。

トラまりも
トラまりも
与える回数は愛犬の様子をみて決めてあげてね!

 

ちょっと計算が難しいな…めんどうだな…という方には、獣医師広報板の『犬のカロリー計算』が簡単ですので利用してみてください。▼

獣医師広報板 犬のカロリー計算Ver3.0

愛犬の適切な体重は『BCS;ボディーコンディションスコア』という指標で判断する

適切な体重はBCSという指標で判断する

「そもそも愛犬が適切な体重なのか?」が分からない飼い主様は多いです。

必要カロリーを計算する際には、現時点での体重ではなく、なりたい理想の体重をもとに計算するようになります。

そのため、愛犬の理想体重を把握する必要があります。

愛犬の理想体重は、BCSという指標で判断します。

BCS(Body Condition Score:ボディコンディションスコア)とは、

  • 肋骨の脂肪の付き具合
  • 腰のくびれ具合

で5段階に分けて判断をしていく適正体重の判断方法です。

胸部を触って、下に肋骨が薄くさわれ、かつウエストにくびれがあるのが理想体重です。

詳しくはこちらの記事をご参照ください。▼

【簡単】犬の適正体重を知る方法【BCSという指標で健康に過ごす】
【簡単】犬の適正体重を知る方法【BCSという指標で健康に過ごそう】犬の適正体重ってどれくらい?うちの子は太っているの?痩せているの?←こういった疑問に答えます。犬の適正体重はBCSという見た目と触り心地で判断します。BCSを理解して、愛犬を適正体重にしたい方は是非読んでみてください。...

定期的に体重を測ることも大切!

理想体重が分かったら、定期的に体重を測ることも大切です。

200g前後の増減は日内変動としてもありますが、それ以上に太ったり痩せたりをしていないか?定期的にチェックをしてあげましょう。

【まとめ】愛犬の食事量は適切?計算法やあげる量の目安を獣医師がお伝え!

愛犬へあげるべき食事の量は、年齢や性別、運動量、フードのカロリーなどによって異なります。

そのため、犬ごとに計算して愛犬に見合った量を与えるようにしましょう。

愛犬が太りすぎていないか?痩せすぎではないか?はBCSという指標で判断します。

難しい場合には、主治医の先生に診てもらい、適正体重かどうかを判断してもらいましょう!

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【参考資料】

  • 左向敏紀,阿部又信,大島誠之助,徳本一義,百田豊,森昭博,臨床栄養学,interzoo,2015,p10