「愛犬の耳が少しにおうな…」
「うちの子のお耳は、綿棒で掃除をしています!」
「耳のお手入れってどうやってやればいいの?」
など、愛犬の耳のお掃除について、疑問や不安がある飼い主様は多くいらっしゃいます。
先日、以下のツイートをしました。▼
ジメジメした梅雨☂️は耳の病気が多発します。
かゆみやキツイにおい、多い耳あか、赤くなる…などで気がつきます。
症状がないときのお手入れは、コットンに犬猫用の耳洗浄液を染み込ませて月1~2で軽く拭く程度でOK😊
症状がある場合には、動物病院での処置が必要。
自己流でやるとかえって悪くなる💀— トラまりも@まりも動物病院 (@toramarimo_blog) July 1, 2021
ジメジメした梅雨は耳の病気が多発します。
かゆみやキツイにおい、多い耳あか、赤くなる…などで気がつきます。
症状がないときのお手入れは、コットンに犬猫用の耳洗浄液を染み込ませて月1~2で軽く拭く程度でOK
症状がある場合には、動物病院での処置が必要。
自己流でやるとかえって悪くなる
■本記事の内容
- 自宅での耳掃除のやり方
- 耳掃除の頻度
- 噛みついてくるときの対処法
- 動物病院に行くタイミング
愛犬の耳のお手入れについて、やり方や頻度などを知りたい!という飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。
目次
自宅での耳掃除のやり方【間違った方法はかえって悪くする!】
愛犬の耳のお手入れは、自宅で行うことも多いと思います。
自宅での愛犬の耳掃除については、「コットンを洗浄液で濡らして拭く程度」がおすすめです。
清潔なコットン(←人用のでOK)を用意して、犬用の耳洗浄液で浸して、指の届く範囲で耳の中をきれいに拭いてあげる方法です。
「指を奥まで入れるのは怖いな…」という飼い主様も多いですが、大人の指が鼓膜まで届くことは絶対にないので大丈夫です。
また、慢性的に外耳炎を繰り返す子については、耳の洗浄液を直接耳の中に入れて洗う方法もあります。
耳用洗浄液を耳の中にあふれるほどいれて、指で優しくマッサージをしてあげ、犬がブルブル頭を振る遠心力で物理的に汚れを外に出す方法です。
「オーツイヤークリーナー」は病院でも使用している、オーツ麦を使用した低刺激のイヤークリーナです。
ただ、獣医さんによっては自宅での耳掃除や洗浄液を入れる方法を推奨していない先生もいるので、主治医の先生に確認するようにしましょう。
綿棒での耳掃除はダメ!ましてや鉗子は…
よく綿棒で掃除をしている飼い主さんもいらっしゃいますが、危ないのでやめましょう。
綿棒を使うことで、逆に汚れを奥に押し込んでしまっていたり、鼓膜を傷つけて難聴になってしまった…なんてこともあります。
ましてや鉗子(かんし)なんてNG!
獣医さんやトリマーさんのように使い慣れていない場合には、耳に傷をつける恐れがあります。
愛犬の耳掃除~健康なら月に1~2回で大丈夫
耳の中の見た目がきれいで、かつ、においをかいだときに変なにおいがしない場合には、月に1~2回程度のお手入れで問題ありません。
サロンや動物病院でのトリミングに行く子の場合には、そのタイミングできれいにしてもらうので、自宅で頑張って耳掃除をする必要はありません。
日常ケアとして自宅で行う場合には、上記でお伝えした通り、濡らしたコットンで拭く程度でOKです。
ただし、梅雨の時期や夏場などは耳を含めて皮膚病が多く発生する傾向にあります。
愛犬の状態をみてケアしてあげてくださいね。
症状がある場合には、まずは動物病院へ
以下に示すような症状がある場合には、自宅での耳掃除を行う前に、まずは動物病院での治療を行うようにしましょう。
- 耳の中が赤くなっている
- キツイにおい、独特の悪臭
- 耳あかがたくさんある
- かゆがる、床に顔をこすりつける
- (場合によっては)耳の中が毛でおおわれている
このような症状は「外耳炎」という、耳の鼓膜より外側に炎症が起きているときによくみれられます。
とてもかゆがり、耳はまっ赤っかで独特の臭さがある…ことが特徴です。
ベタッとした茶色や黒っぽいコーヒーかすの様な耳あかが多く出て、元気や食欲も落ちてしまう…といったこともあります。
外耳炎について詳しく書いた記事もあるので、ご参照ください。▼
症状が進むと、
- 傾いたり(悪い耳側に頭が傾く)…
- ふらついたり…
- 眼球が水平に揺れたり…
といったこともあり、中耳や内耳(鼓膜の内側)にまで炎症が及んでいる可能性もあります。
もちろん、正常でも多少のにおいや耳あかはありますので、「いつもと違う状態ではないか?」をよく見てあげることが重要です。
耳の構造によって外耳炎のなりやすさが異なる
チワワやパピヨンのように立ち耳の子については、耳の通気性がいいので、外耳炎はなりにくい傾向にあります。
一方で、トイプードルやマルチーズのような垂れ耳の子は、耳が蒸れてしまうため、ひとたび外耳炎になると一気に悪くなってしまうことが多いです。
特に、垂れ耳で耳自体が分厚い犬種であるキャバリア・キングチャールズ・スパニエルやコッカー・スパニエルは外耳炎の好発品種です。
また、アレルギーになりやすい犬種(柴犬やフレンチブルドックなど)やシーズーなどの脂っぽい犬種は、皮膚症状の一つとして外耳炎がみられることが多いです。
耳掃除を嫌がる~噛みついてくるときの対応
耳掃除をしようとすると噛みついてくる…
そんなときは多いです。
(ちなみにうちの愛犬もそうでした…←今は少し慣れました)
対策としては、
- 机の上など高い場所で耳掃除を行う←落ちないように注意!
- おやつを見せながら(食べさせながら)行う
- 一回できれいにしようと思わない
といった方法があります。
爪切りでも歯みがきでもなんでもそうですが、一気にやろうとすると失敗します…
小さいときからのトレーニングが重要ですが、どうしても難しい場合には人がケガをしてしまうので、動物病院でおまかせしましょう。
【まとめ】犬の耳掃除のやり方や頻度、おすすめ洗浄液とは?
愛犬の耳のお手入れは、においなし!かゆみなし!の健康な状態であれば月に1~2回程度で大丈夫です。
耳から変なにおいがしたり、真っ赤になっていたり、後ろ足でポリポリかく場合には、外耳炎の可能性もあります。
特に垂れ耳の子やアレルギーがある子は注意しましょう。
日頃から愛犬の耳の中の様子をよく観察し、いつもと違うことがあったら動物病院に伺うようにしましょう!