犬のよくあるお悩み PR

【犬の皮下補液】自宅での方法や痛がる・嫌がる時の対処法【点滴で腫れる?】

【犬の皮下補液】自宅での方法や痛がる・嫌がる時の対処法【点滴で腫れる?】

「愛犬の点滴をしてもらったのですが、おなかや前足が腫れています…」

「皮下補液はどれくらいの時間で吸収されますか?」

「皮下補液の自宅での方法や費用を知りたい!」

動物病院で点滴をしてもらったり、自宅で点滴をすることは多いと思いますが、難しかったり、いろんな疑問があったりすると思います。

犬の皮下補液について、先日以下のツイートをしました。▼

愛犬や愛猫の「皮下補液」をがんばっている方は多いです。
最初は難しくてうまく針が入らないことも多いですが、緊張すると動物に伝わります⚠️

しれっと素早くが肝心で、失敗したらしばらく時間をあけて再度チャレンジ😊
うまくいかない日は諦めて、水分多めの食事を与えるのもよいです

自宅での皮下補液は、ちょっと難しいですが、コツさえつかめば簡単に行えます。

ワンちゃんの皮下補液について、疑問や不安がある飼い主様は、ぜひ読んでみてください。

この記事では『皮下補液』を『点滴』として一部表現をしています。

犬の点滴・皮下補液とは?

犬の点滴・皮下補液とは?

犬の皮下補液(ひかほえき)とは、犬の背中の皮膚の下(皮下)に輸液をする方法です。

犬や猫の皮膚は人と違ってびよーんと伸びるので、その隙間に液体を入れる方法となります。

吐いたり下痢をしたり、食欲がない場合に、動物病院でしてもらうことが多いと思います。

また、腎臓病で治療中の場合には、毎日自宅で行う場合もあります。

 

点滴とは、『ポタポタ垂れる液体』のことで、一般的には『静脈点滴』のことをいいます。

皮下補液は短時間に一気に液体を入れるので、厳密には『点滴』ではありませんが、飼い主様に分かりやすく伝えるために『点滴』と言ったりもします。

皮下補液は、静脈点滴と違って入院せずすぐにできる方法なので、動物医療ではよく用います。

液体はすぐには吸収されず、半日から1日ほどかけてゆっくりと吸収されます。

皮下補液の効果

皮下補液をすると血液の循環がよくなるため、

  • 腎臓の数値が下がる
  • ミネラルバランスが整う
  • 脱水の改善
  • 食欲が出る

といった様々な効果があります。

また、吐いてしまっているときには、絶食にして胃腸を休める必要があるため、皮下補液がとても役立ちます。

皮下補液のやり方

皮下補液のやり方は5ステップで簡単に行うことができます。

皮下補液のやり方
  1. 輸液バッグを電子レンジで人肌程度に温める
  2. 注射器に針をくっつけて、温めた輸液バッグから、指示された量を吸う
  3. 針を翼状針に付け替える
  4. ワンちゃんの皮膚を消毒して、翼状針を刺す
  5. ワンちゃんが飽きないうちに、なるべく速く注入する

基本の手順はこんな感じです。

ただ、ノロノロやっていると、用意している段階でワンちゃんが感づいて逃げちゃうので、しれっとササっとやるのがポイントです。

トラまりも
トラまりも
最初のうちは、難しいから、主治医の先生と動物病院で一緒に練習するといいね!

犬の皮下補液についてよくある質問まとめ

犬の皮下補液についてよくある質問まとめ

皮下補液についてよくある質問をまとめました。

点滴をしたら、おなかや前足が腫れている!?

点滴をしてもらって帰ってきたら、

「おなかや横っ腹が腫れている!」

「前足が太くなっている!」

といったことはよく起こります。

トラまりも
トラまりも
動物病院に行く前はなかったのになんでだろう?って不安になっちゃうよね。

こんな感じ。▼

犬の皮下補液についてよくある質問まとめ

この理由は、『液体が重力で下に落ちたから』で、正常のことです。

動物の皮膚の下は空洞になっているため、点滴が重力にともなっておなかや足の方に落ちるためです。

「大丈夫かな…」と不安になってしまうと思いますが、心配しなくてOKです。

 

ただし、前足や後ろ足含めて体全体が膨らんでいる(むくんでいる)場合には、循環が悪くなっていることもあるので、主治医の先生にご確認ください。

点滴の吸収時間は?今回はだいぶ残っています…

皮下補液は、半日から1日くらいかけてゆっくり吸収されます。

その日の体調によっても吸収スピードは変わるので、「前はすぐになくなったのに、今日はポコッと残っている…」と思っても心配がないことが多いです。

いつもは嫌がらないのに、今日はとても嫌がった!

自宅で点滴をする場合に、「今日はすごく痛がった!嫌がった!」ということはあると思います。

これは、注射針が神経に当たったからだと思われます。

でも、神経に当てないように注射針を刺すことは100%できないので(獣医師でもできません!)、そのときの運がちょっと悪かったということになります。

トラまりも
トラまりも
人でも、注射が痛いときとそうではないときがあるもんね!看護師さんによるんじゃなくって、たまたま神経に当たったかどうかってことだよ。

貫通しちゃいました…

針が皮膚を貫通してしまい、液体が漏れてしまうこともありますよね。

特に、痩せている子やシニア犬さんの皮膚は薄いので、針が皮膚を突き抜いてしまう傾向にあります。

でも、全くあせらなくて大丈夫です!

漏れちゃった場合は、慌てずに抜き、再度刺し直せばいいだけです。

1,2度の刺し直しなら、針も新しいものに変えず、そのままで大丈夫です。

トラまりも
トラまりも
うまくなってくると、刺しかげんが分かるので、貫通しなくなるよ!

自分の指に刺してしまいました…

貫通してしまうことと同じくらい、自分の指に注射針を刺してしまうことは多いです。

意外と獣医師でもあります…

血が出てしまった場合には、慌てず、よく流水で洗えば大丈夫です。

自分の手当てをしてから、再度チャレンジしてみましょう。

一人では難しいです…

皮下補液を一人でするのは、最初のうちは難しいです。

トラまりも
トラまりも
ワンちゃんは逃げたり噛んでこようとするし、自分は注射器持ってるし、どうすればいいんだ!!ってなっちゃうよね。

誰か犬を抑える人がいれば簡単ですが、一人の場合は、

  • 床に座って、自分の股に犬をはさむ
  • 片手で犬を抑えて、片手で注射器を押す
  • キャリーや狭い箱に入れて行う

などといったスピードとワザが必要となります。

慣れてくればできますが、難しい場合には、無理せず動物病院でやってもらうようにしましょう。

空気が入っちゃいました…

皮下補液の場合には、多少の空気が入っても問題ないです。

トラまりも
トラまりも
空気が入ると皮膚を触ったときに、プチプチ言うこともありますが、多少なら大丈夫。

一方で、動物病院で行う静脈注射(血管注射)の場合には、空気が入ってはダメです。

ただし、静脈注射は基本的には自宅ではやらない治療なので、飼い主様は考えなくて大丈夫です。

点滴の量が多すぎ!?

皮下補液は、飼い主様の想像よりも多くの量を点滴します。

トラまりも
トラまりも
体重や状況にもよりますが、50~100cc(体重によって全然違います!)くらいの量を入れます!

「こんなに一気に入れても大丈夫なの!?」と思うかもしれませんが、問題ありません。

 

ただし、心臓が悪かったり、尿がうまく出ない状態のときに、量が多すぎると苦しくなってしまうことがあります。

皮下補液をしていて不安なことがあった場合には、主治医の先生に確認するようにしましょう。

皮下補液には栄養が入っているの?

皮下補液に使う液体には、栄養(糖分)は入っていません。

そのため、皮下補液をしても栄養を補うことはできません。

トラまりも
トラまりも
栄養(糖分)は、口からか静脈からかしか入れられないんだ。

ただし、「点滴をしたので、今日は食べなくても大丈夫です。」といった表現をする場合は多いと思います。

厳密には糖分が入っていないのでエネルギーにはなりませんが、ミネラルが多く入っているので、脱水補給や循環をよくしたりする役割は大いにあります。

皮下補液はストレス!?いえいえそんなことはありません

皮下補液は、針をさしたり抑えたり…犬にとってストレスなのでは?と感じる方も多いですが、全くそんなことはありません。

むしろ、皮下補液をした後に体が楽になるため、皮下補液の時間になると寄ってくるワンちゃんもいます。

注射器がかたくて押せません!

注射器がかたくて押せない場合には、針が皮下に入っていない可能性もあります。

針が皮膚の中や筋肉に刺さっている可能性もあるので、「なんか今日はすごく力がいるな…」「今日は犬が嫌がるな…」と思う場合には、一度針を抜いて刺しなおしてみましょう。

今日はうまくできません!

犬が動く、点滴が入らない…など、うまくできない日は、潔く諦めることも重要です。

何度も何度もやり直すと逆にできなくなったり、犬もイライラしてきます。

時間をあらためたり、お休みすることも検討しましょう。

トラまりも
トラまりも
その分、水分多めの食事をあげるといいですね!

費用はどれくらいしますか?

すみません…主治医の先生にご確認ください。

一般的には、動物病院で皮下補液を行う場合には、1回あたり3,000円前後になると思います。

大きなワンちゃんだともっとすると思われます。

ただ、自宅で行う場合には、まとめて購入してもらうために、もっと安くなる傾向にあります。

【まとめ】犬の皮下補液~自宅での方法や痛がる・嫌がる時の対処法

犬の皮下補液には、循環をよくしたり、ミネラルバランスを整えたり、と様々な効果があります。

皮下補液で入れた液体は、半日から1日くらいかけてゆっくりと吸収されます。

腎臓が悪かったり、食欲不振が続く場合には、自宅で皮下補液をすることもあると思います。

無理なく、だけどちょっと頑張って、皮下補液をマスターしましょう!

トラまりものペット講座TOPに戻る

トラまりも
トラまりも
トラまりもTwitterではペットに関する豆知識を発信中!気になる方はトラまりも(@toramarimo_blog)をフォローしてね♪
こんな記事もおすすめ