「動物病院で犬の歯石取りしてみたい!」
「犬の歯石取りって自宅でできるの?」
「歯石取りって麻酔かけるの?」
など「犬の歯石取り」に関心を持っている飼い主様は多くいらっしゃいます。
この記事では、
- 動物病院での犬の歯石取りのやり方
- 歯石取りは自宅や無麻酔でもできるのか
- 歯石取りの費用
- 処置は入院?日帰り?
など「犬の歯石取り」に関する飼い主様のあらゆる疑問を、獣医師が分かりやすく解決いたします!
目次
犬の歯石取りって自宅や無麻酔でできるの?
まず第一に、
犬の歯石除去を無麻酔で完璧に行うのは100%不可能です。
「無麻酔できれいにしてもらった~♪」
なんていうのをよく聞きますが、見た目はきれいになっているようですが、
「実は歯の根っこが腐っている」なんてのは本当によく見かけます。
また、歯石除去を行う場合は、歯の表面だけをきれいにしても全く意味がありません。
よく耳にするのが、自宅で、
- ペンチ
- マイナスドライバー
- 歯石除去スプレー
- 歯石が溶ける?グッズ
- ふりかけ
などの道具やグッズを使って自己流?でやっている方もいらっしゃいますが、超意味ないです。
では、動物病院での一般的な「歯石除去と歯のクリーニング」はどうやるのか、みていきましょう。
動物病院での犬の歯石取り
先にもお伝えした通り、無麻酔で完璧な歯石除去をすることはできません。
そのため、全身の健康状態や血液検査などを行い、
「麻酔をかけられる状態なのか」をチェックしてから行います。
歯石がたくさんついていますが、このレベルの子は多くいます。
(画質を落としています。)
では実際、どうやって治療していくのか見ていきましょう!
歯垢(プラーク)・歯石の除去(スケーリング)
歯の表面の歯垢や歯石を取っていきます。
まずは、歯石除去鉗子(かんし)という専用の道具を使って、大きな歯石を取ります。
その後、超音波スケーラーのマイクロ振動と水圧で、細部の歯石を除去していきます。
歯肉の下のスケーリング
歯周ポケットから歯垢や歯石を除去します。
ルートプレーニングとキュレッタージ
難しいカタカナの2つですが、
- 歯肉下の壊死した(ダメになった)歯のセメント質や象牙質
- 歯周ポケット内の炎症肉芽
を除去することで、歯周病により剥がれた歯肉を再度歯にくっつける処置です。
研磨(ポリッシング)
スケーリングやルートプレーニングだけだと、歯の表面に凹凸ができてしまいます。
歯の表面をなめらかにすることで、歯垢の沈着がしにくくなります。
荒研磨と仕上げ研磨をそれぞれ行い、ツルツルの歯になります!
薬剤の投与
最後に口の中を洗って、
- 歯肉が炎症を起こしている場合
- 歯周ポケットが深い場合
は、歯科用の抗生物質を注入して終了します。
炎症がひどい子は、歯肉を切除したり、さらなる処置が必要となります。
犬の歯石取りの費用って?
これは動物病院や口腔内の状況、抜歯の有無などによって全く異なります。
単純な歯石取りだけなら、20,000~30,000円程度の場合が多いですが、抜歯なども加わるとさらに高くなります。
施術前に、主治医の先生に確認してみましょう。
犬の歯石取りって日帰り?入院?
これも動物病院によりますので、主治医の先生と相談してみてください。
ただ、おなかを切ったりする手術ではないので、日帰りで行っている動物病院が多いです。
【まとめ】犬の歯石取りは動物病院でやろう
犬の歯石取りは、しっかり麻酔をかけて動物病院で処置するようにしましょう。
ただ、歯周病になってから治療するよりも、歯周病にならないように管理することがとても重要です。
正しい犬の歯みがきのやり方はコチラから▼
また、歯周病になってしまったとしても、早期発見・早期治療が大切です。