大切な愛犬・愛猫を失ってしまったときには、深い悲しみにおそわれます。
「このまま立ち直れないのではないか…」
「こんな深い苦しみを味わうのは私だけだろうか…」
と、とても不安だと思われます。
ペットロスは飼い主様だれしもにあるもので、当然のことです。
この記事では、
- ペットロス・ペットロス症候群とは?
- どういった症状が出るのか?
- 乗り越えるための方法
などをお伝えしています。
簡単に立ち直ることはできないと思いますが、なにか手助けになればと思います。
目次
ペットロス症候群とは?
ペットロスとは、読んで字のごとくペットを失うことです。
ペットロスを経験した飼い主様は、当然、深い悲しみやつらさにおそわれます。
これは珍しいものではなく、ペットを失った飼い主さんならだれしもが経験することです。
ただ、そういった感情が長期的に続き、精神的・身体的な不調が著しく強くなり、日常生活に支障をきたした場合には『ペットロス症候群』という病的な状態となってしまいます。
犬や猫、ウサギやハムスターなど小動物は、
- 悩みを聞いてくれる
- 癒しを与えてくれる
- 子供のようにかわいい
- パートナーのように愛おしい
などと、家族の一員として以上の役割がある場合が多いです。
近年では、ペットはコンパニオンアニマル(伴侶動物)としての位置づけがされており、結果として過度の愛情をそそいでしまい、失ったときのつらさは非常に大きくなってしまいます。
ペットロス症候群のときに出る症状
ペットロス症候群では、怒りや罪悪感、恨みや後悔など様々な感情が心の中に存在します。
- 深い悲しみにおそわれる
- 不眠
- 食欲がなくなる
- 過食
- 息苦しい
- 疲労感
- やる気が出ない、興味関心がなくなる
- 自分や獣医師を責める
- 不安
- 混乱
- 涙がとまらない
といった様々な症状が現れます。
また、下痢や便秘、吐き気や頭痛といった症状がでることもあります。
もちろん、亡くなってしばらくの間は、どんな飼い主さんでも深い悲しみにおそわれますし、つらくて「このまま立ち直れないのでは…」と感じると思われます。
通常は時間とともに緩和していくことが多いですが、長期にわたって深く心がいたむ方は、ペットロス症候群である可能性もあります。
うつ症状
あまりの精神的なダメージから、うつ病となってしまうこともあります。
うつ病は、気分障害の一つです。一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。
引用:厚生労働省 うつ病
うつ症状が見られた場合には、休養と治療が必要となります。
ペットロス症候群が重症化する理由
ペットロス症候群となってしまう理由の一つとして、本人の考え方の問題があります。
「もっと早く気がついていれば…」
「○○をしてあげればよかった…」
「安楽死などしなければよかった…」
などと、自分に対して罪悪感や怒りが生じてしまいます。
また、ペットを愛しすぎていた、依存しすぎていたこともあります。
ペットは人と違って、生涯を通して一人で生活をすることができません。
つまり、亡くなるまで飼い主さんのお世話になるということです。
いつも自分に頼っていてくれた子を急に失うわけですから、その悲しみが深刻になってしまいます。
不慮の事故や前触れのない突然死などの急な別れは、心の準備ができていないことが多いです。
そのため、大きな喪失感から深刻なペットロスとなってしまいます。
ときとして自分自身を責めてしまうこともあり、症状に拍車をかけてしまいます。
ペットロス症候群の乗り越え方
ペットロス症候群になった場合でも、方法次第で乗り越えることは可能です。
そもそも、ペットはあなたの生活をより豊かなものにするために、迎え入れたはずです。
その子を失ってずっと悲しみに暮れているようでは、その子も浮かばれません。
時間が解決してくれる
一番は時間の経過が解決してくれます。
日々忙しく生きて行く中で、考える時間が減るようになり、また環境が変わったりなどで、少しずつ気持ちが落ち着いてきます。
新しいことに挑戦する
新しいことや、やらなければいけないことに取り組むことで、考える時間が減る傾向にあります。
ペットと過ごしていた時間の代わりに、新しい趣味や習いごとにチャレンジしてみるのもいいですね。
行けなかった旅行や観光などを通して、精神的な苦痛から解放される場合もあります。
たくさん泣いてゆっくり休む
悲しい気持ちを押さえつけてしまうことで、よりつらくなってしまうことがあります。
無理に克服しようとせず、自然な感情にあわせて受け入れていくのも方法の一つです。
たくさん泣いて、一緒に過ごした楽しい時間を思い出し、ゆっくり休みましょう。
新しいペットを迎えることも克服する一つの方法
亡くなってすぐの場合には、新しいペットを迎えるなんて考えられないと思います。
また、それによって解決をしようという考えも理解ができないかもしれません。
ただ、深刻なペットロス症候群を改善するためには、新しい家族を迎えるということも方法の一つなのです。
実際にペットを失った人がその悲しみを癒すきかっかけとして最も多かったことは、『新しいペットを迎えること』だったという報告もあります。
その子はその子、新しい子は新しい子で罪悪感を持つ必要はありません。
ご縁があれば、新しい家族を迎えて、新たな生活をはじめてみるのもいいですね。
誰かに相談することも大切~カウンセリングを受ける
ペットを失ってから、つらくて悲しい気持ちになるのは当然です。
ただし、心身の不調が数か月続くような場合には、病院やカウンセラーに相談してみるのも方法の一つです。
また、同じ経験をした方、ペットを飼ったことがある方への相談でも共有できることはあると思います。
最近では、SNSや掲示板を通して、同じ気持ちを持つ方とコミュニケーションを図ることもできます。
自分にあった相談先を見つけてみましょう。
ペットを飼うということには覚悟も必要
犬や猫の寿命が延びたとはいえ、ペットは必ず人よりも先に亡くなります。
元気な愛犬・愛猫をみていると、すごく長生きしてくれそう!と思ってしまうことも多いですが、寿命は人の1/5程度です。
また、生きとし生けるもの全てにおいてですが、『万が一』ということは起こりうるのです。
逃げ出して事故に遭うことも、麻酔から覚めないことも、急変するということも…
今日という日を大切に、そして『死』ということに覚悟を持って飼うようにしましょう。
【まとめ】ペットロス症候群とは?症状や乗り越え方、重症化するわけをお伝え
ペットロス症候群は、ペットを失ったことによる心身の不調のことです。
深い悲しみは飼い主様だれしもが経験するもので、正常な反応です。
ただし、重症化すると、今までの生活を送ることができなくなってしまいます。
お伝えした方法を試してみることで、少しでも心が楽になってくれればと思います。