猫の中毒と誤食 PR

【猫が保冷剤を食べた!】致死量や症状、対処法などを獣医師が徹底解説!

【猫が保冷剤を食べた!】致死量や症状、対処法などを獣医師が徹底解説!

「猫が何かしてるな…と思ったら、保冷剤を食べてました…」

「保冷剤を舐めていたのだけど、どうすればいいですか?」

「帰った来たら、保冷剤が破けて中身がありませんでした…」

など、「猫が保冷剤を食べた!舐めた!」ということはよくあります。

トラまりも
トラまりも
「保冷剤ってなんか食べちゃいけない成分がはいっていたような…」って不安になっちゃうよね。

先日、以下のツイートをしました。▼

暑くなってくると犬猫の「保冷剤」の誤食事故が増えます。
そのため、最近の保冷剤は、水など食べても危険がないもので作られてます。
ただ、昔に製造された「固まらないタイプ」の保冷剤は、エチレングリコールという中毒成分の可能性もあり危険。
固まらないタイプや袋ごと誤食したらなら病院へ。

最近の保冷剤は、間違って食べてしまっても大丈夫なように作られていることが多いですが、果たしてすべての保冷剤が大丈夫なのでしょうか。

この記事では、

  • 保冷剤は食べても大丈夫なの?
  • 食べてはいけない保冷剤もある?
  • 猫が保冷剤を食べたときにはどうすればいいの?

などを、当サイト管理人のトラまりもが分かりやすく解説いたします。

トラまりも
トラまりも
固まらないタイプの保冷剤は危険な可能性もあるよ!

一刻も早くどうすればいいか知りたい方は、【まとめ】へジャンプ!

猫が食べた保冷剤は固まるタイプ?固まらないタイプ?

猫が食べた保冷剤は固まるタイプ?固まらないタイプ?

まず保冷剤が「固まるタイプ」か、「固まらないタイプ」かを確認しましょう。

どんな成分が入っているか分からない場合は、保冷剤に書いてある製造元に確認をしましょう。

固まるタイプなら大丈夫

固まるタイプの場合、水や吸水性ポリマー、防腐剤が主成分として入っています。

成分のほとんどが水なので、中毒症状が起こる可能性は極めて少ないです。

ただ、大量に食べたり袋ごと食べた場合は、腸管に詰まる可能性もあるので動物病院に連絡をしましょう。

固まらないタイプは注意

固まらないタイプの場合、エチレングリコールという中毒物質を含んでいることがあり、食べてしまうと中毒症状が起きる可能性があります。

エチレングリコールは、自動車の不凍液や一部の保冷剤、工業用の溶媒などに含まれています。
トラまりも
トラまりも
エチレングリコールは、甘いのでペットが好んで食べてしまうという特徴があるんだ。

エチレングリコールの致死量は、希釈していない不凍液で、体重1kgあたり、

  • 犬で4.4~6.6ml程度
  • 猫で1.4ml程度

と言われています。

一般的な室内飼いの猫では、エチレングリコールに触れる機会は古い保冷剤以外あまりないです。

ただ、中毒には個体差があるので、これよりも少量だった場合にも注意が必要です。

トラまりも
トラまりも
エチレングリコール中毒は死亡率も高いんだ…

現在日本で作られている保冷剤は、エチレングリコールは使用していないと言われています。

ただ、家にある保冷剤が最近作られたものであるという保証もないですし、海外製のものの可能性もあるので、引き続き注意は必要です。

最近ではプロピレングリコールという成分を不凍液として使用しており、毒性は低いと言われています。

固まらないタイプには、ほかにエタノールタイプの保冷剤もあります。この場合は、大量に摂取した場合には「急性アルコール中毒」が起きる可能性もあり、注意が必要です。

猫がエチレングリコールの保冷剤を食べたらどんな症状が出るの?

猫がエチレングリコールの保冷剤を食べたらどんな症状が出るの?

食べてしまって30分後くらいから、

  • 元気や食欲がなくなる
  • 吐く
  • ふらつく
  • 多飲多尿
  • 頻脈
  • 呼吸が荒くなる
  • 痙攣
  • おしっこが出なくなる

など様々な症状がみられることがあります。

場合によっては命を落とすこともあります。

猫が保冷剤を食べたらどうすればよいの?

猫が食べた保冷剤は固まるタイプ?固まらないタイプ?

成分がエチレングリコールだった場合、もしくは成分が分からず固まらないタイプだった場合は、すぐに動物病院か製造元に連絡をしましょう。

もちろん固まるタイプだったとしても、食べすぎると下痢や嘔吐をすることもあるので、注意が必要です。

また、高吸収ポリマーをは水を吸収するので、腸の中で膨らんでしまい、閉塞してしまうこともあります。

固まるタイプでも、多量に食べた場合は様子を見ず、動物病院に行くといいでしょう。

【まとめ】猫が保冷剤を食べた場合はこうする

固まるタイプなら中毒は起こらないと思われるので、少量ならば様子を見るといいです。

固まらないタイプなら、中身がエチレングリコールではないかを確認し、エチレングリコールだったらすぐに動物病院で吐かせてください。

また、袋を食べてしまった場合も、閉塞の可能性があるので動物病院に連絡をしましょう。

最近の保冷剤の袋には、「内容物は安全ですが、食品ではありません。食べられません。」などと表記がしてあるものが多いです。
トラまりも
トラまりも
古いものや、固まらないタイプはすぐに処分してしまうというのがいいかもね。

誤飲はペットの届かないところにモノを置くことで防ぐことができます。

今一度、注意しましょう!

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