「ペットのマダニの予防薬はしているけど、家のダニも予防できるの?」
「マダニとダニって違うの?」
「ダニとマダニってどうやって予防するの?」
など、ダニとマダニの違いをよく分かっていない飼い主様は多いです。
先日、以下のツイートをしました。▼
✅ダニとマダニは違う!
カーペットとかにいるダニは、ほとんどが人のフケや垢を食べて生きてる。
マダニは「動物の血を吸って」生きてる🙀
・ダニ→部屋の掃除
・マダニ→予防薬
・イエダニ→ネズミと接さない
ことで予防。
痒みやアレルギーの原因、感染症を媒介して危険⚠️
ブラッシングも効果あり。— トラまりも@まりも動物病院 (@toramarimo_blog) April 1, 2021
ダニとマダニは違う!
カーペットとかにいるダニは、ほとんどが人のフケや垢を食べて生きてる。
マダニは「動物の血を吸って」生きてる。
・ダニ→部屋の掃除
・マダニ→予防薬
・イエダニ→ネズミと接さない
ことで予防。
痒みやアレルギーの原因、感染症を媒介して危険。
ブラッシングも効果あり。
■本記事の内容
- ダニとマダニの違いとは?
- ダニの予防薬は、家にいるダニにも効果があるの?
- ダニとマダニのそれぞれの対策法
ダニとマダニって違うの?マダニの予防してたら、家のダニも大丈夫?
という飼い主様は、是非読んでみてください。
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目次
ダニとマダニの違い
ダニというと一般的には、布団とかカーペット、ソファーなどにいるダニを想像しますよね。
そういった類のダニは、
- チリダニ(ヒョウヒダニ)科のダニ←ほとんどコレ
- コナダニ科のダニ
- ツメダ二科のダニ
など、室内に住むダニです。
こいつらは、人の垢やフケをエサにして増殖します(ツメダニは他のダニを食べる)。
一方、マダニは外に住んでいるダニで、動物の血を吸って増殖します。
ちなみに「イエダニ」は家に住んでそうですが、ネズミや鳥に寄生するダニです。
ネズミが住み着いている家では、イエダニが人を刺すこともあるので注意が必要です。
大きさも違う
マダニは比較的大きいダニで、成虫で1~5mm程度あり、肉眼で見つけることができます。
一方で室内に住むダニは、0.3~1mm程度と目に見えないほど小さいです。
ダニは昆虫ではない!
ダニは昆虫ではなく、クモの仲間です。
ダニやクモと昆虫の違い▼
ダニやクモ | 昆虫 | |
脚の数 | 4対(幼ダニは3対) | 3対 |
体のつくり | 2部(1部)に分かれている | 3部に分かれている |
翅(ハネ) | ない | ある |
ダニの分類
ダニは気門(空気を吸うところ)の位置によって、大きく6つの種類に分けられます。
- 後気門亜目(マダニ亜目)←マダニはココ!
- 中気門亜目(トゲダニ亜目)←イエダニはココ!
- 前気門亜目(ツツガムシ亜目)←ツメダニはココ!
- 無気門亜目(ヒゼンダニ亜目)←チリダニ、コナダニはココ!
- 隠気門亜目(ササラダニ亜目)
- 多気門亜目
マダニはさらに、
- キチマダニ
- フタトゲチマダニ
- オオトゲチマダニ
- ヤマトマダニ
…などに分けられ、日本全土に生息しています。
ダニには、耳の痒みの原因となる「ヒゼンダニ」、ベランダや古本の中で発見する赤いダニの「タカラダニ」など、今回紹介しているダニ以外にもたくさんいます。
ダニやマダニによる被害~痒みや病気の媒介
ダニやマダニによる被害は、それぞれでたくさんあります。
分けて解説していきますね。
チリダニ、コナダニはアレルギーの原因
ハウスダスト(小さいほこり)が原因のアレルギーは最近とても増えています。
ハウスダスト1gには何万匹ものダニやその死がい、排せつ物があると言われています。
みなさまご存じのように、カーペットやベッド、ソファーなど部屋のいたるところにダニはいます。
掃除をしっかり行い、生きたダニはダニ捕りシートのようなダニ捕獲器によっておこなうといいです。
マダニは吸血によって病気の媒介もする
マダニに刺される(吸血される)と、マダニが大きく膨らむので容易に発見ができます。
刺された部位が赤く腫れるだけではなく、感染症を媒介することもあります。
「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は聞いたことがあるかもしれませんが、この病気のウイルスを持ったマダニに刺されると、
- 38度以上の発熱
- 下痢
- 嘔吐
- 食欲不振
などが生じ、場合によっては亡くなることもあります。
マダニは他にも、日本紅斑熱・脳炎ウイルス・ライム病といった病気も媒介します。
SFTSについてのウイルス保有率は、地域や季節にもよりますが、0~数%といわれています。▼
問10 全てのマダニがSFTSウイルスを保有しているのですか?
答 全てのマダニがSFTSウイルスを保有しているわけではありません。中国の調査では、患者が発生している地域で生息しているフタトゲチマダニの数%からSFTSウイルスの遺伝子が見つかったと報告されています。日本国内では、これまでに複数のマダニ種(フタトゲチマダニ、ヒゲナガチマダニ 、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニ)からSFTSウイルスの遺伝子が検出されています。ウイルス保有率は地域や季節によりますが、0~数%です。
ツメダニやイエダニは人を刺す
ツメダニは、主にチリダニやコナダニなど他のダニを食べて生きています。
まれに間違って人を刺してしまうことがあり、かゆみを生じます。
イエダニは、主にネズミに寄生して生きているダニです。
ネズミが住み着いている家では、イエダニが人や犬を吸血することもあり、かゆみを生じたりします。
ペットにマダニの予防薬をつけていても、ダニに刺されるということ?
そうです!
ダニの予防薬をすると、マダニの被害は当然減りますが、家のダニには刺されるかもしれません。
結局、ダニ予防はどうすればいいの?
結局、ペットのダニ予防は、
- マダニ→予防薬で予防
- チリダニ、ツメダニ→掃除で予防
- イエダニ→ネズミと接さないことで予防
するといいです。
また、人間は、
- 野外では服を着て、靴を履いている
- 毎日入浴する
のでマダニの被害は少ないですが、犬や猫はそういうわけにはいかないですよね。
なので、
- 予防薬をする
- ブラッシングをする、ノミ取りぐしを使うとなおよい
- 草むらになるべく入らない(犬)
- レジャー帰りならシャンプーもする(犬)
ことで対応してあげましょう。
【まとめ】ダニとマダニの違い~ペットの対策法も解説!
ダニとマダニは、
- 種類
- 住んでいる場所
- エサ
が全く違います。
どちらにも対策するためには、
ペットのノミダニ予防(薬とブラッシング)をして、掃除を徹底するようにしましょう!