新型コロナウイルスは、我々の想像をはるかに超えて、猛威を振るっています。
動物病院として、そして一事業主として、従業員と飼い主様、そして愛する動物たちを守るために、今できることを綴っていきます。
目次
今、動物病院にできることは何か
動物病院は常日頃、器具や手指はもとより、診察台や床に至るまで消毒しているという事が多いです。
しかし、今回発生している「新型コロナウイルス感染症」に関して、動物病院サイドの対策のみならず、来院者にも気を付ける(配慮する)必要があると感じました。
これら対策は、今回に関することだけでなく、再度このようなパンデミックが起きた時にも利用できるようにしたいと思い作成しました。
どうか一日も早く、この非常事態が収束しますように。
新型コロナウイルス感染症は犬猫にもうつるのか?についてはコチラ▼
対策1 院内の徹底したアルコール消毒、換気、空気清浄
上記にも記したように、動物病院は常々、アルコール消毒を行っている場合が多い。
- 器具や診察台は個体ごとに消毒(常々行っている場合が多い)
- 自動ドアのスイッチ、診察室のドアノブは定期的に消毒
- 床は1日複数回消毒
換気は、動物脱走の恐れもあるので、高い窓を開放または、休診時間に徹底して行う。
また、診察はできる限りドアを開けたまま行う。
空気清浄機は、消臭のために取り入れている病院が多いが、今回のような感染症予防にも役立つために是非取り入れたい。
対策2 従業員のマスクの使用
従業員の体調管理については、徹底する。
少しでも体調不要、ましてや発熱の場合は、積極的に欠勤してもらう。
受付業務などは至近距離で接客するので、飛沫感染予防のためマスクを必須とする。
対策3 勤務スタッフを最小限にする
来院する人の変動は、当日でないと分からない場合も多いので、これを採用することは難しいかもしれない。
ただ、仕事量が減ることは想像されるので、多数が接触することを予防する意味で、人員を減らすことが望ましい。
そのために、対応が遅くなることが考えられるので、お詫びの文を提示する。
対策4 来院者の額での体温測定、問診
院内に入る前に、
- 体調不良ではないか、発熱がないか等の問診
- 額にて体温測定
を行うようにする。
「院内に入る前に外で行う」ということを徹底する。
対策5 院内にアルコール消毒の設置
これは他の商業施設等でも実施していることが多いが、改めて実施すべきである。
対策6 来院者のマスク着用
初回はマスクを着用してこない人もいるので、初回では難しい可能性がある。
次回来院時からはしてくるように、張り紙やホームページで伝えるようにする。
対策7 最少人数での来院
待合室混雑緩和のため、ペットの付き添いは原則一人とする。
対策8 車での待機
こちらも待合室混雑緩和のため、車で来ている人は順番が来るまで、車で待機してもらう。
「順番は変わらずお呼びします」と一言添える事。
対策9 完全予約制
急に取り入れるのは、告知していなければ難しい場合が多い。
混雑緩和、潤滑な診察のためにはよい。
対策10 インフォームドコンセントは電話でフォローアップ
院内に滞在する時間を減らすため、より詳しいインフォームドが必要な場合は、電話で行うようにする。
これらの対策で動物医療を守ることができる
このような感染症に直面した時、我々がいかに無力かを痛感する。
従業員や飼い主様、そして大事な動物たちを守るためにも、感染蔓延対策を徹底する必要がある。