近年の地震による負傷者の30~50%は、家具類の転倒や落下、移動が原因と言われています。
常に自宅にいるペットにとっては、よりその危険があるということです。
愛するペットを守るために、自宅の防災対策をしておくことは非常に大切です。
この記事では、犬や猫などのペットを飼っている方が「今すべき、室内の防災対策」を解説しています。
大切な我が子を守れるのは、あなたしかいません。
目次
帰れないことも想定する【自宅にいるペットはどうなる?】
地震や台風などの災害が生じたとき、必ず自宅にいるとは限りません。
交通機関が麻痺してしまい、帰ることができないことも想定されます。
人の場合は、会社や宿泊施設、避難所などで一夜を過ごせる可能性が高いと思いますが、大切なペットは自宅に取り残されているのです…
災害が起こってしまってからでは対策をすることはできません。
そのため、今日から室内の環境を整えておくことが重要です。
自宅でペットを守る!【7つの防災対策】
大切なペットを守るためには、
- 家具の転倒防止
- 引き出しの飛び出し
- 窓ガラスの飛散防止フィルム
- 水は様々な場所に配置
- 自動給餌器の設置
- 見守りカメラの設置
- 犬や猫が逃げ込める安全な場所の確保
などの自宅の対策を行う必要があります。
一つずつ詳しく説明していきますね。
①家具の転倒防止
家具の転倒防止は、壁にL型金具でネジ留めるのが最も確実です。
賃貸の場合や、ネジがつけられないような家具や電化製品については、
- 突っ張り棒
- ストッパー
- 粘着マット
- 着脱式移動防止ベルト
などを組み合わせて固定しましょう。
キャスターが付いている家具はロックをしておくか、下皿やポール式器具などを用いて移動を防止しましょう。
猫のケージの場合は高さがあるので、チェーンなどで壁に固定しておきましょう。
同様に、吊り下げ式照明器具などもチェーンを用いて天井に固定しましょう。
また、冬場は火災などの二次災害を防ぐためにも、ストーブなどの暖房器具の転倒や移動防止対策が重要です。
②引き出しの飛び出し
引き出しの飛び出しにも注意しましょう。
食器などが落ちて割れるとケガの原因となってしまいます。
ロックやストッパーをつけて開かないように対策をしたり、家具を置く向きなども考えるといいです。
③窓ガラスの飛散防止フィルム
網入りガラスや強化ガラス以外の割れやすいガラスは、飛散防止フィルムを貼っておくようにしましょう。
窓ガラスだけでなく、食器棚や玄関などのガラスにも貼っておきましょう。
④水は様々な場所に配置
地震によって水がこぼれてしまったり、ボウルが壊れてしまったりすることもあります。
食料がなくても水があれば、ある程度の日数は命をつなぐことができます。
水は一カ所だけでなく、何カ所かに分散して配置するようにしましょう。
⑤自動給餌器の設置
自動でごはんが出る自動給餌器があると安心です。
遠隔で操作できるものや、停電時には電池に切り替わって稼働するタイプのものがオススメです。
カメラ機能がついているものもあります。
⑥見守りカメラの設置
停電していなければ、見守りカメラによって部屋内の様子が見える場合があります。
カメラが倒れないように固定しておくことも大切です。
⑦犬や猫が逃げ込める安全な場所の確保
いざというときに隠れられる場所を作っておきましょう。
ベッドやソファーの下などに隠れることも多いので、ものを入れずに開けておくといいでしょう。
また、停電してしまい、室内が寒かったり暑かったりすることも想定されるので、時期に合った逃げ場をつくるようにしてあげましょう。
部屋に物を置かないことが最大の防災対策
納戸やクローゼット、備え付けの収納家具に収納するなどして、できるだけ生活空間に家具類を多く置かないようにするといいです。
緊急地震速報が出たとき、すぐに物を置いていない空間に避難できると安全です。
また、避難するときを想定して、ドアや避難経路をふさがないように家具を配置することも重要です。
部屋の出入り口付近や玄関にはものを置かないように努めましょう。
避難するときに必要な持ち物【ペット用防災グッズ】
自宅にいた場合には、ペットと一緒に避難することも想定されます。
食料、水、タオル、トイレ関係…と愛犬・愛猫に必要なものはたくさんあります。
当日すぐには用意できないことが多いので、あらかじめ用意しておきましょう。▼
マイクロチップ挿入もしておくといい
マイクロチップを入れておくと、脱走時や迷子になってしまったときに、再会できる確率がグンとアップします。
動物病院で麻酔をかけずにできるので、主治医の先生に確認してみましょう。▼
【まとめ】室内でのペットの防災対策~愛犬・愛猫を守るために
地震や台風などの災害はいつやってくるか分かりません。
ペットは常に家にいるので、室内の防災対策が非常に重要となってきます。
家具の転倒防止や、窓ガラスの飛散防止…など、早速行うようにしましょう。
あわせて、避難所に行くための防災バックも用意しておきましょう。
【参考書籍】
- 東京防災