「猫って去勢手術したほうがいいの?」
「手術は痛そうだし、まだいっかな…」
「猫の去勢手術って何歳までにやればいいんだろう?」
など、猫の去勢手術についての不安や疑問はたくさんあると思います。
先日、以下のツイートをしました。▼
メス犬猫の避妊手術は、病気の予防から絶対にした方がいいです。
オス犬猫の去勢手術は、病気の予防という点ではメスほどではないです。
ただ発情期にはストレスがたまったり、猫は外猫に反応して脱走する恐れあり😭
手術をすべきかは様々な考えがありますが、私はすべきと思います。愛犬もしている🐶— トラまりも@まりも動物病院 (@toramarimo_blog) April 2, 2021
メス犬猫の避妊手術は、病気の予防から絶対にした方がいいです。
オス犬猫の去勢手術は、病気の予防という点ではメスほどではないです。
ただ発情期にはストレスがたまったり、猫は外猫に反応して脱走する恐れあり。
手術をすべきかは様々な考えがありますが、私はすべきと思います。愛犬もしている。
■本記事の内容
- 猫の去勢手術はするべきなの?
- いつまでにすればいいの?
- 手術は痛くないの?手術のメリット・デメリット
- 猫の去勢手術の費用はどれくらい?
オス猫の去勢手術は、メス猫ほど早期に行うメリットはありませんが、飼いやすくなるという点ではしておいたほうがいいです。
メス猫の避妊手術については、こちらを参考にどうぞ。▼
▼ペットの病気やしつけ、日常ケアなど最新情報を発信しています。▼
読んでみて興味があったら、トラまりも(@toramarimo_blog)をフォローしてくれると嬉しいです!
目次
猫の去勢手術は何歳までにするべきか
猫の去勢手術は、基本的には何歳でしてもOKです。
オス猫の生殖器の病気のほとんどが、高齢になってから生じるものなので、その時点で手術をするか考えても大丈夫です。
ただ、マーキングやマウンティングを軽減するために、早期の去勢手術をする場合は多いです。
具体的には、体が成長した半年齢くらい(生後6,7か月)で行うことが多いです。
最近では、ペットショップにて4か月齢前後で去勢手術をしてしまうこともあります。
その方が、購入したあと楽だからという考えに基づいていると思われます。
ただ、あまり早い時期に手術をすると、体の成長が十分にできない可能性もあるので、どうなのかな…と思う部分もあります。
そもそも猫の去勢手術はすべきなのか?
獣医さんによって考えは変わるとは思いますが、オス猫の場合はどちらでも大丈夫だと思います。
ただ最近では、動物病院に来る8~9割くらいの飼い主様が、愛猫の去勢手術を希望しています。
また、去勢手術をしていないと、外の猫に反応して発情行動を示したり、脱走してしまう危険性もあるので、個人的には去勢手術をおすすめいたします。
猫の去勢手術のメリット
猫の去勢手術のメリットは、
- 発情期のストレスから解放される
- 各種生殖器系疾患の予防
があります。
発情ストレスからの解放
発情期はホルモンバランスが崩れるので、猫も情緒不安定になったり、攻撃的になってしまうことがあります。
去勢手術をすると、マーキングをしなくなったり、性格が穏やかになる子が多いです。
でも去勢手術をしても、大人しくならない子もいます。
逆にすごくやんちゃになる子もいます。
その場合は、もっぱら「性格」として付き合ってくださいね。
【これって発情兆候?】
オス猫の場合は、
- いろんなところでおしっこする
- 体をくねくねする
- 尾を小刻みに振りながらおしっこをする
- 外の猫に反応する
- 甘えん坊になる、すりすりしてくる
- 性格が強くなる
- ぎゃおぎゃおと変な声で鳴く
などが分かりやすい発情兆候です。
生殖器疾患の予防
精巣を取ってしまうので、精巣腫瘍など生殖器の病気にかかる可能性が減ります。
【痤瘡(ざそう)】
オス猫は、ざそうという「顎ニキビ」が生じやすいです。
顎下の皮脂腺が分泌過剰になり、炎症を生じることがあります。
軽度の場合には特に症状はないですが、感染などを伴うと強い痛みや痒みを生じることがあります。
このざそうも、去勢により軽減されることが多いです。
猫の去勢手術のデメリット
もちろん、去勢手術にはデメリットがあるので悩んでしまいますよね。
- 遺伝子を残すことができなくなる
- 太りやすくなる
- 全身麻酔が必要
- 術後に合併症が出る可能性がある
などが去勢手術のデメリットと言えます。
遺伝子を残すことができなくなる
精巣は、精子を作る場所です。
去勢手術は精巣(睾丸)を取ってしまう手術なので、精子を作ることができなくなります。
精子が作れなくなるということは、その子の遺伝子を残すことはできないということです。
太りやすくなる
去勢手術により精巣を取ると、性ホルモンが出なくなります。
そのため、発情などに関わるエネルギーが消費されなくなる分、太りやすくなるということもあります。
手術前と同じフード量を与えると、必ず太ります。
そのため、フードの量を減らすか、去勢手術後用のフードにするといいでしょう。
全身麻酔が必要
去勢手術は全身麻酔下で行います。
麻酔をかけて行うというのは、何となく怖い気もしますよね。
ただ、手術の前にきちんと麻酔をかけられる状態なのか検査をするので、基本的には怖くないです。
動物病院にもよりますが、一般的には、
- 獣医師による全身チェック
- 検温
- 血液検査
- 場合によっては、レントゲン検査やエコー検査
を行ってから、慎重に麻酔薬を投与します。
去勢手術自体の時間は5分程度ですが、麻酔を入れてから完全に覚めるまでは、おおよそ30分位かかることが多いです。
術後に合併症が起きる可能性がある
頻度は非常に低いですが、
- 尿をもらすようになってしまう
- 傷口を縫った糸に炎症反応を起こしてしまう
- 手術部の毛が生えてこない
などが生じることもあります。
睾丸にはそもそもそんなに毛が生えていないので、術部の毛が生えてこないことは問題ではないでしょう。
術後は数日間、傷口をなめないようにするためにエリザベスカラーをしたり、術後服を着たりするようになります。
自然に反しているという考え
また、去勢手術をすることが自然に反しているという考えもあります。
当然ですね。病気でもないのに、手術をするのはかわいそうといったことはあると思います。
猫の去勢手術の費用ってどれくらいなの?
これもまた動物病院によって変わるので、動物病院に確認してみるといいでしょう。
一般的には2~5万円程度で行っている動物病院が多いです。
猫の去勢手術って入院するの?
去勢手術は日帰りで行うことが多いです。
これもまた動物病院によって変わるので、確認してみましょう。
猫の去勢手術後の生活はどうすればいいの?
特に制限はないです。
ただし、傷口を舐めないようにする必要があるので、エリザベスカラーか服を着てもらうようになります。
エリザベスウエア®は、通気性バツグンで簡単に着れ、エリザベスカラーが必要ないので、術後服として最近流行っています。詳しい記事はコチラをどうぞ▼
猫の去勢手術って痛いの?
犬の去勢手術は、全身麻酔で眠った状態で行います。
また最近では、動物でも鎮痛をしっかり行うことが常識なので、積極的に鎮痛剤も使用しています。
ただ、猫は痛覚に関して強いと思われます。
人だったら痛くて動けないような傷を負っていても、平気でごはん食べたりする子もいます。
【まとめ】猫の去勢手術は何歳までにするべきか
猫の去勢手術を何歳までにやればいいかの決まりはないです。
ただ、生後半年~1歳までに去勢手術をするとマーキングやマウンティング行為を軽減する可能性は高いです。
去勢手術にはメリットとデメリットがあります。
最終的には飼い主様が責任を持って決めるようにしましょう。