胆嚢疾患~胆嚢摘出術~
どんな病気なの?

肝臓には「胆嚢(たんのう)」という袋があります。その袋には、本来さらさらの胆汁(脂肪の消化吸収に関わる液体)が貯まっています。

何らかの原因で、胆汁がどろっとした液体になったり、石ができたり、また胆嚢が炎症を起こしたり、破裂してしまう事があります。症状として、急に元気や食欲がなくなる、嘔吐、場合によっては黄疸になって気づかれることもあります。

超音波検査や血液検査などで診断がつき、抗生剤や消炎剤などで治療することもありますが、血液検査の結果が悪いときや破裂しているようなときには、胆嚢摘出を行います。

どんな治療をするの?

胆嚢が破裂している場合や、胆嚢粘液嚢腫という胆嚢内にゼリー状の物質が貯まってしまい症状を示している場合などは、緊急の胆嚢摘出術を行います。手術が必要な胆嚢疾患は、血液検査の異常や腹膜炎を起こしていることが多く、術中や術後管理の難しいことがあります。

腹腔内の洗浄や、ドレーンという排液を外に出す管をつけたりして感染の予防に努めます。胆嚢の病理検査や肝臓の生検などを同時に行うこともあります。

治療後の過ごし方

ドレーンをかえしての洗浄や点滴、抗生剤の投与などを行い、肝臓の数値が安定して食事を摂れるようになったら退院します。自宅では、抗生剤や肝臓の薬を飲んでもらい様子を見ていきます。胆嚢を摘出することでの大きな弊害はありませんが、多少脂肪の吸収分解が悪くなることがあるので、低脂肪の食事にする場合があります。

まりも動物病院では、胆嚢切除や肝臓摘出など様々な手術を行っております。ご説明、ご相談のち適切な方法で治療をしていきます。ご不明点は遠慮なくお尋ねください。